モスバーガーのスクイーズは「おまけ」?それとも「商品」?

  • 2026年10月29日
【#商標】

 モスバーガーのモスワイワイセットを購入するともらえる「スフレパンケーキスクイーズ」。パンケーキそっくりの見た目と、ぷにぷにした感触が特徴のキーホルダー型のおもちゃです。

モスバーガーのスフレパンケーキスクイーズ

モスバーガーのスフレパンケーキスクイーズ

 包装と透明ケースには、「M」のマークと「MOS BURGER」のロゴが表示されています。このような「おまけ」に付けられたロゴは、商標としてどのように扱われるのでしょうか。
 参考となるのが、「BOSS事件」と呼ばれる裁判例です。この事件では、電子楽器の購入者に無料で配布された「BOSS」のロゴ入りTシャツなどが、商標法上の「商品」に当たるかが問題となりました。裁判所は、Tシャツなどは独立した取引の対象となる「商品」ではなく、電子楽器を宣伝するための広告媒体にすぎないとして、被服についての商標権侵害を否定しました。

 では、モスバーガーのスクイーズも、単なる広告媒体なのでしょうか。
 モスバーガーの2026年10月3日付けのお知らせによると、このスクイーズは、それ以前には単品でも販売されていましたが、同日から1人5個までの数量制限が設けられるとともに、単品販売が中止されたとのことです。単品価格が設定され、実際に販売されていたことから、少なくともその時点では、独立した取引の対象となる「商品」であったと考えられます。この点は、BOSS事件のTシャツなどとは異なります。

 株式会社モスフードサービスは、「M」のマークと「MOS BURGER」のロゴを商標登録しています(第6819254号、第6819255号)。その指定商品には、「ハンバーガー」のほか、「キーホルダー」「おもちゃ」「玩具付きハンバーガー」なども含まれています。これにより、ハンバーガーだけでなく、キーホルダーやおもちゃの分野でも、登録商標と同一または類似するロゴを他社に使用された場合に対応しやすくなります。こうした商標登録は、さまざまな商品を通じて、モスブランドの価値を守ることにつながります。

 「おまけ」であっても、それ自体が独立した取引の対象となる場合は、商標法上の「商品」に当たることがあります。モスバーガーのスクイーズは、商品としての価値を持ちながら、広告・販売促進の役割も果たしている例といえます(ヒロ)。

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