結ばない靴紐

  • 2026年09月09日
#特許

 普段何気なく目にする特許製品について紹介します。
 今回紹介するのは、結ばない靴紐です。これは伸縮性の靴紐で、こぶがたくさん付いた、新しいタイプの靴紐です。

 みなさんは、ちょっと買い物に行って戻ってくるだけなのに、スニーカーの靴紐をいちいち結び直すのが面倒になったりしませんか?・・・とはいえサンダルみたいに足元不安定なものもちょっと、という方におすすめなのが、この結ばない靴紐です。

 検索してみると、日本製ではCOOLKNOTCATERPYという二大ブランド?が目に付きます。私が買ったのはCOOLKNOTの方です。最近買ったスニーカーにさっそく取り付けてみました。穴の数が合っていませんが気にしないでください笑

結ばない靴紐COOLKNOT

 結び方もいろいろとあるようですが、好きにアレンジしてもよさそうです。

 この靴紐を取り付けておくと、ベロの部分を持って足を挿し込めば長さが伸びてスッと履けるようになります。靴ベラを一緒に使うとラクです。履いた後はもとの長さに戻るので、フィット感も問題ありません。スパンデックスという弾性繊維を使用しているとのことで、ランニングに使用しても全く問題なさそうです。スポーツ向けのものもあります。

 パッケージ裏側に特許番号が紹介されていたので、J-PlatPatで調べてみました(特許5079926)。すると意外な事実が判明!「COOLKNOT」も「CATERPY」も最初は同じ技術だったものが、その後にメーカー間?で特許権紛争が勃発、敗者側が特許権侵害にならない改良技術に移行するなどした経緯があったようです。
 …ちょっとみただけでは気づきにくいですが、現在の両社の製品群には細かな違いがあるようです。興味を持たれた方は、ここで紹介した特許・商標周辺を調べてみてはいかがでしょうか?
(blink)

夏の楽しみと知的財産

  • 2026年08月18日
#意匠】 【#特許】 【#知的財産

 毎年夏になると、花火大会へ出かけるのが楽しみの一つです。今年は2つの花火大会を訪れ、夜空を彩る大輪の花火を堪能しました。写真のような色鮮やかな花火に加え、ハートや花の形の創作花火も打ち上げられ、会場は大いに盛り上がっていました。

花火

花火

花火

 花火を眺めていると、職業柄、つい知的財産との関係が気になります。そこで思い出したのが、「空に広がる打ち上げ花火は意匠登録できない」という論点です。これは平成22年の弁理士試験(短答式試験)でも出題されたことがあり、ご存じの方も多いかもしれません。

 意匠法は、物品、建築物または画像のデザインを保護する制度です。しかし、夜空に一瞬だけ現れて消えてしまう打ち上げ花火そのものは、一定の形状を有しない無体物であり、意匠法の保護対象である「物品」には該当しません。そのため、どれほど美しく、新規で独創的な花火であっても、空中に広がる花火そのものを意匠登録することはできません。

 一方で、花火玉(登録例:打上花火飛翔体外皮)や発射装置など、形状を有する物品(製品)であれば、意匠登録の対象となる可能性があります。また、花火玉や発射装置の構造、打ち上げ方法などに技術的な工夫があれば、特許として保護される可能性もあります。

 何気なく見上げる花火ですが、その美しさの裏には高度な技術と工夫があります。来年も花火大会を楽しみながら、知財の視点でも花火を眺めてみたいと思います(ヒロ)。

『IPランドスケープ』とは?守りの知財から攻めの知財へ

  • 2026年08月12日
#商標】 【#特許】 【#知的財産

「IPランドスケープ」という言葉をご存じでしょうか? 簡単に言うと、「知財(IP)情報を分析し、企業の経営や事業の次の一手を決めるための手法」のことです。
実は日本企業の特許出願数は、今でも世界トップクラスを誇ります。しかし残念ながら、AIや半導体、量子技術といった「政府が指定する戦略17分野(今後高い成長が見込める重点分野)」においては、中国や米国などの諸外国に一歩遅れをとっているのが現状です。
そこで今、国を挙げても推進されているのが「IPランドスケープ」です。

これまでの知財活動は、自社の技術を守るための「守りの知財」が主流でした。しかしこれからは、競合の動きや市場の隙間(空白領域)を分析し、自らビジネスを仕掛けていく「攻めの知財」へと変革していく必要があります。
とはいえ、「自社だけで取り組むのはハードルが高い……」と感じる方も多いかもしれません。 実は、公的機関であるINPIT(工業所有権情報・研修館)では、公募型の「IPランドスケープ支援事業」を行っています。専門家の力を借りながら実践できる心強い制度ですので、まずはこうした支援策の活用から検討してみてはいかがでしょうか。(カモミール)
※「IPランドスケープ」は登録商標です。

「経営戦略に資するIPランドスケープ実践ガイドブック」について | 経済産業省 特許庁
[INPIT]IPランドスケープ支援事業 | 独立行政法人 工業所有権情報・研修館

FIFA ワールドカップ2026

  • 2026年07月15日
#商標】 【#意匠】 【#特許

4年に1度開催されるFIFAワールドカップ。2026年大会が現在開催中で、7月20日(日本時間)が決勝戦です。どの国が優勝するか今から楽しみです。
幼少期にサッカーをやっていたこともあり、本大会は注目して観ています。
今回はアメリカ、カナダ、メキシコの3カ国共同開催のため日本と時差があり、試合の時間は日本時間午前が多く、平日の朝早い時間の試合は断念することもあります。

実はスポーツの中にも知財が関わっているのをご存じですか?
例えば、大会名やロゴなどは商標権、試合球(ボール)の構造やカメラ・センサー技術は特許権、ユニフォームや公式マスコットなどは意匠権で保護されています。
なお、FIFA(フェデェレイション・インタ―ナショナル・デ・フットボ―ル・アソシエ―ション)は日本で複数の商標登録を保有しています。(うさぎ)

FIFA World Cup

*画像は商標第4094032号の公報より

「特許製法」のかため極細麺!

  • 2026年07月08日
#特許

 東洋水産のカップラーメン「とんパラ 博多豚骨」に特許製法の文字があったので買ってみました。

とんパラ博多豚骨

 パッケージには、「特許第7080653」の特許番号もありました。

とんパラ博多豚骨

J-PlatPatで調べてみると、発明の名称は「湯戻し用油揚げ即席麺の製造方法」、出願人は東洋水産です。請求項を見ると、α化工程を行うことなく生麺線を油で揚げることが記載されていました。また、東洋水産のホームページには、「ノンスチーム製法」と書かれていました。
 東洋水産ホームページより:「とんこつパラダイス 博多豚骨」新発売のお知らせ
https://www.maruchan.co.jp/news_topics/entry/2026/05/post_20211144.html

 以前にブログでも取り上げた同じく東洋水産のマルちゃんシリーズの生麺うまいまま製法とは、また別の特許ですね!
 過去のブログ記事:生麺うまいまま製法

 麺は豚骨ラーメンらしい硬めの細麺で、スープも濃厚でおいしかったです。待ち時間が2分と短いのもいいですね!(マロン)

裏表・かかとなしソックス

  • 2026年06月24日
#特許

 普段何気なく目にする特許製品について紹介します。
 今回紹介するのは、目をつぶっていても履ける、裏表もかかともないソックスです。

 このソックスは、特許庁の広報誌「とっきょ」Vol.67でも紹介されていたHONESTIES株式会社(大阪府泉佐野市)の商品です。広報誌で紹介された特許とは別の特許技術を使用しています。

 HONESTIES株式会社は、裏表や前後の区別をなくしたインナーウェアを展開しています。
 衣服のバリアフリー、全ての生活者にとってのストレスフリーを掲げ、視覚障害のある方や着替えに介助が必要な方、発達障害や高齢者など、すべての人の生活の負担を軽減するユニバーサルデザインとして高く評価されています。
 2020年には「グッドデザイン賞」を受賞しています。

 実物はこちら。何回か使った後なので、使用感がでていてすみません笑

裏表・かかとなしソックス

 特徴は、裏表や前後の区別なく着られること。ソックスについては
「うら、おもてがない。かかともない。方向がないから、目をつぶっていても履ける。」
 と謳っています(HP)。
 実際に使用してみたところ、生地がしっかりしていて裏表(表裏)とも丈夫ですし、脱いだままの姿で洗濯できます。
 その上、乾いた後はそのまま足を入れることができます。かかとが見当たらないのですが、履いてみると、自然とかかとになじんでくれるのが不思議です。

 忙しい毎日の一部を、少し楽にしてくれる一品です。
(blink)

旧東海道五十三次~池鯉鮒(ちりふ)宿

  • 2026年06月17日
#商標】 【#特許

 現在の愛知県知立市には江戸時代に東海道五十三次の池鯉鮒(ちりふ)宿がありました。

旧東海道五十三次~池鯉鮒(ちりふ)宿

旧東海道五十三次~池鯉鮒(ちりふ)宿

 写真の石碑の近くに知立市観光交流センターがあります。中に入ると、知立市のマスコットキャラクター「ちりゅっぴ」のぬいぐるみが迎えてくれます。

知立市観光交流センター

 知立市が商標権者であるマスコットの図形商標及び「ちりゅっぴ」の標準文字商標が各種グッズを指定商品として10年前(2016年)に登録されています。なお、図形商標の称呼は「チリュッピ」でなく、「チリュウシ、チリューシ」となっています。

 図形商標:商標登録第5888931号(下記リンク)、第5969661号
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2016-042337/40/ja

 標準文字商標:商標登録第5888932号(下記リンク)、第5969662号
 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2016-042338/40/ja

 また、愛知県知立市に本社をおく株式会社FUJIは、電子部品実装機、工作機械等の多くの特許を出願しています。(コナン)

エクスプレスチェックアウト ~1秒チェックアウトを支える特許技術~

  • 2026年06月03日
#特許

 こんにちは、ヒロです。先日の東京出張の際、アパホテルに宿泊しました。チェックアウトのため1階へエレベーターで降りたところ、「エクスプレスチェックアウト」と表示されたポストに目が留まりました。案内に沿ってカード回収口へカードキーを入れると、あっという間にチェックアウトが完了しました。追加清算の必要がない場合に限られるものの、ホテルスタッフを介さず短時間で手続が終わる、非常に便利な仕組みです。アパホテルではこれを「1秒チェックアウト」と呼んでいるようです。

APAエクスプレスチェックアウト APAエクスプレスチェックアウト

 案内板の右下には「特許登録済 第7430491号」と表示されていました。日常の中で特許番号の表示を見つけると、つい内容を確認したくなります。
 この特許は「ルームキー回収ボックスおよびこれを用いたチェックアウトシステム」に関するものであり、単なる回収箱ではなく、業務システムと連携した装置として構成されています。

【請求項1】(公報より、原文のまま抜粋)
 宿泊施設におけるルームキーを回収するルームキーの回収口を設けた筐体を備えて、任意の場所に設置して移動可能なルームキー回収ボックスであって、
 前記回収口から差し込まれたルームキーを案内する案内路と、
 前記ルームキーが保持する部屋情報を読み取る部屋情報読取部と、
 当該部屋情報を、宿泊施設のフロント業務装置に出力する部屋情報出力部と、
 前記回収口又はその周囲に設けられた発光部と、
 利用者の接近を感知するセンサーとを備え、
 当該センサーは利用者の接近を感知し、前記発光部を点灯させ、
 前記部屋情報読取部における部屋情報の読み取りが正常に行われた場合、当該読み取りが正常に行われなかった場合、又は前記案内路におけるルームキーの移動により読取音を発する音声出力装置を備え、
 前記筐体は、その上面を正面側に下向きに傾斜させているルームキー回収ボックス。

APAエクスプレスチェックアウト
特許第7430491号の図1(公報より抜粋)

 請求項1の発明を簡単に説明すると、「ルームキーを入れるだけで、チェックアウトに必要な情報取得と連携処理まで自動で行う回収ボックス」です。
 まず、この装置には回収口が設けられており、利用者はカードキーを投入するだけで操作(チェックアウト手続)が完了します。内部では、投入されたキーが案内路を通過し、その途中に設けられた読取部によって部屋情報が取得されます。
 取得された情報はフロント側の業務装置に送信され、チェックアウト処理やその後の業務(例えば宿泊後の部屋の清掃等)に利用されます。すなわち、本装置は単体の機械ではなく、フロントシステムと連携した構成となっています。
 さらに、利用者の使いやすさに配慮した工夫も含まれています。装置にはセンサーが搭載されており、利用者が近づくと回収口の周囲が発光します。これにより、どこにキーを入れればよいか直感的に分かります。また、読み取り状況や動作に応じて音を出す仕組みも備えられており、利用者へのフィードバックも考慮されています。
 加えて、上面が前方に傾斜している点も特徴です。これは見た目上のデザインというより、回収口を認識しやすくし、キーを投入しやすくするための機能的な構成です。
 以上のように請求項1は、「キーの搬送」、「情報の読み取り」、「システムへの送信」、「利用者誘導」といった機能を一体化した点に特徴があります。一見シンプルな装置ですが、利用者の自然な行動をトリガーとして業務処理を自動化する設計が特許として保護されています。サービス現場の工夫でも、技術的構成として表現すれば特許になり得ることを示す好例といえるのではないでしょうか。

参考:特許取得のお知らせ(アパホテル)

マルちゃん正麺 醤油味

  • 2026年05月20日
#特許

スイマーです。
ときどき無性に食べたくなるインスタントラーメン、近場のスーパーマーケットで安売りをしていたので5食入りパックを買ってきました。

マルちゃん正麺 醤油味

この製品、以前から知っていたのですが今回初めて食べてみました。
乾麺なのに3分で麺がほぐれ茹で上がり、コシもちゃんと感じられてあっという間に完食しました。

マルちゃん正麺 醤油味

袋の裏、調理方法の上には特許番号が書かれています。早速.J-PlatPatで調べるとインスタントラーメンにおける解決すべき問題やその方法が書かれています。
なるほどなるほどと感じ入りながら、次回は別の味を購入してみようと思いました。

マルちゃん正麺 醤油味

乾麺およびその製造方法
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2012-522717/10/ja