多色ペンライトの特許~その後

  • 2022年03月30日
#特許

 ロケ先で訪問した人の仕事や生活等を紹介するテレビ番組で、過去に取材した人の数年後を追って再訪問する企画があります。その手法に倣って今回は、6年前(2015年12月16日)のブログで紹介した「多色ペンライト」の特許(第5608827号公報、2014年9月5日登録)がその後どうなったかについてお知らせします。

 この特許は、登録から5年後の2019年3月19日に進歩性を理由として無効審判を請求されました。特許権者(ターンオン社)は請求項1、2を訂正しましたが、特許庁は、「本件発明は、甲1発明、甲2に記載された技術事項及び周知技術に基づいて、当業者が容易に想到することができた」として、2020年7月28日に無効審決をしました。それに対し特許権者は、知的財産高等裁判所に審決取消訴訟を起こしました。
 2021年10月6日、知的財産高等裁判所は、「特許庁がした審決には甲1発明の課題の認定の誤りがある」と判断し、審決を取り消す判決をしました。この判決が確定したため、特許庁は、2022年1月13日、本件特許は無効でないとの審決をしました。
 このように紆余曲折を経て、本件特許は存続しています。なお、この特許の対象製品である「多色ペンライト」は、ターンオン社のホームページにも掲載されています。(コナン)
https://turnon.co.jp/patent/

愛知の麺

  • 2022年03月23日
#実用新案

 愛知の麺といえば、味噌煮込みうどんやきしめんが有名ですが、「豊橋カレーうどん」など、カレーうどんもご当地グルメの一つです。平たい乾麺は、はりつきやすく、くっついてしまうとムラができて、上手く茹でるのがなかなか難しいものです。先日いただいたカレー煮込みうどんは、はりつきにくい麺の形状にこだわっているもので、本社が蒲郡にある金トビ志賀という会社により実用新案登録がされていました(実案登録第3231972号)。

金トビ志賀 カレー煮込みうどん 金トビ志賀 カレー煮込みうどん

 同じシリーズで味噌煮込みうどんもあるようなので、今度食べてみたいです。(マロン)

アガサ・クリスティー

  • 2022年03月16日
#商標

今年の2月に映画が公開された「ナイル殺人事件」の原作を書いたのはミステリー小説で有名なアガサ・クリスティーです。私は学生時代に「ABC殺人」を読んでからアガサ・クリスティーの小説が好きで「ナイルに死す(Death on the Nile)」「ABC殺人(The ABC Murder)」「オリエンタル急行殺人(Murder on the Oriental Express)」の3冊セットを以前購入しました。今回、映画のCMを見たときに思い出し「ナイルに死す(Death on the Nile)」を最近読み始めました。

アガサ・クリスティー ナイル殺人事件

J Plat-Patで「アガサ・クリスティー」と検索してみたところ「AGATHA CHRISTIE」(アガサクリスティー)で商標登録が3件ありました。全て1996年3月4日に出願されており、登録になっています。「ナイルに死す」はありませんでしたが、「DEATH ON THE NILE」(デスオンザナイル)は国際登録されています。
原作を読み終わったら映画を見に行きたいと思います。(うさぎ)

テレビゲーム

  • 2022年03月08日
#今日の発明

 本日、3月8日と関連の深い発明について紹介します。今回紹介するのは、ドイツ生まれのアメリカ人発明家ラルフ・ヘンリー・ベア(Ralph Henry Baer、1922年3月8日~2014年12月6日)が発明した家庭用ゲーム機です。ラルフ・ベアはちょうど100年前の今日、ドイツ南西部ピルマゼンス(Pirmasens)で生まれました。

 ユダヤ人であったため、ナチスのユダヤ人迫害が激しくなった1938年、家族と共にドイツを脱出。移民先のアメリカでは独学で勉強し、工員として働きます。1943年には第二次世界大戦に召集を受け従軍。戦後、テレビ工学の学士号(1949年)を得てから、彼の発明家としての人生が始まります。

 軍需企業Sanders Associates(現BAEシステムズの一部)で飛行機のレーダーに関する仕事をする傍ら、ゲーム機「ブラウンボックス」などを試作し始めたのは1966年。ライセンスを取得したマグナボックスが1972年に「オデッセイ」として発売、その後のテレビゲーム業界の興隆につながります。しかし、当時最も高収益な事業を生みだしたにもかかわらず、軍需企業Sandersでは評価されなかったとか…。しかしその後も彼の発明意欲が衰えることはなく、生涯で150以上の特許を取得したといわれています。
(blink)

関連リンク
ラルフ・ベア – Wikipedia

福缶と縁起物

  • 2022年03月02日
#商標】 【#実用新案】 【#意匠】 【#特許】 【#知的財産

定期的に立ち寄りたくなるお店の1つに無印良品があります。お気に入りの商品がいろいろあるなか、以前より気になっていた予約販売の「福缶」を昨年初めて買うことができました。今年は抽選販売でしたが当選し無事に買えました。

福缶は、購入額(今年は2022円)と同額のギフトカードと日本の縁起物が缶詰にされたものです。可愛らしかったり面白かったりする縁起物が入っていて、両面で紹介されている封入チラシを見ているだけでも楽しいです。地域に根付いた日本文化に親しむきっかけにもなります。

震災復興の東北を応援する想いも込められ、東北4県の縁起物14種類を缶詰にして2012年の正月に販売をスタートした福缶は、今年で10周年を迎え、先日、銀座の「ATELIER MUJI GINZA」で福缶10周年企画「CREATIVE IMAGINATION」展が開催されました。近い場所なら是非立ち寄ってみたかったです。

さて、J-PlatPatで検索してみると「無印良品」のキーワードでヒットする商標は94件ありました。全て登録済みです。会社名「良品計画」で検索すると、商標224件、意匠368件、特許・実用新案40件と幅広く知財を活用していることが窺えます。

福缶と縁起物

写真は、昨年と今年の福缶に入っていた縁起物たちです。(2個ずつ購入)
左から京都市「京陶人形 小判 丑」、福島県いわき市「福太郎」、岡山県瀬戸内市「邑久張子 寅」、熊本県玉名郡「泥面子(4点)」です。
缶はペン立てにもなるし、毎年コレクションすることになりそうです♪(カカオ)

CREATIVE IMAGINATION 展| ATELIER MUJI | 無印良品