名古屋銘菓

  • 2024年12月25日
#商標

八百屋さんやスーパーでいちごを見かける季節になりましたね。
いちごを見ると、「ああ、またあれが食べられるなぁ」とわくわくする和菓子があります。

それは、愛知県名古屋市北区に本店を構える、株式会社きた川さんの「いちご羽二重」です。
いちごの季節限定のため、毎年、具体的な販売開始日は公式ウェブページで発表されます。今年も販売開始したとの情報を得たので、早速買ってきました。

いちご羽二重

※きた川さんの公式ウェブサイト(https://www.owarigashi-kitagawa.jp/ichigohabutae)によると、いちごの上から羽二重の毛布をまとっている姿がオフィシャルのようです。

ふわっふわの羽二重餅、上品な甘さのこしあん、ジューシーないちごが、最高の組み合わせです。特に、羽二重餅のすべすべ、ふわっふわな手触りには、毎度衝撃を受けます。

また、きた川さんを代表するお菓子といえば、「へそくり餅」。
こちらは通年販売の商品で、ぷるんとした羽二重餅の中にシロップ漬の金柑が隠されています。

へそくり餅
※中身の写真を撮り忘れました。。

「へそくり餅」は全国で大人気で、各地の催事でも飛ぶように売れるとか。
そんな「へそくり餅」ですが、「へそくり」は、「菓子及びパン」等を指定商品として、2004年5月28日付で商標登録されています(登録第4774453号)。

貴社も大事な商品・サービス名を商標登録しませんか?
商標登録に関するご相談、ご依頼は、こちらからお気軽にどうぞ。
もちろん個人のお客様も大歓迎です。(さくらもち)

STONE ROLLS

  • 2024年12月18日
#商標

先日、さばの缶詰をいただきました。
STONE ROLLSというマークが付いています。

金華さば

・・・STONE ROLLS?
みなれないマークですし、英語としても可笑しい気がします。
興味をひかれたので、少し調べてみました。

そのラベルには、金華さば、みやぎ石巻水揚げ、とも書かれています。
金華さば、というのは石巻の地域ブランド「金華ブランド」で金華ぎん・金華かつおとともにPRされている特産品のようです・・・とここまで調べたときに気づきました。

STONE ROLLS

STONE ROLLSとは、石巻の直訳、みたいなシャレでしょうか?
STONE ROLLS自体を検索してみると、出てきました!

缶詰のラベルやこのHPによれば、STONE ROLLSはストンロルズと読むようです。もっとも、J-PlatPatでは標準文字で、称呼ストーンロールズで登録されています。

宮城県石巻市の島、金華山(きんかさん)海域は魚類が豊富ですが、「この金華山周囲の根に生息して回遊しない鯖のことを金華さばブランドで出荷している。元々は石巻港に上がる根つきの鯖と呼ばれていました。」とのこと。
「金華さば」は地域団体商標ではありませんが、地域ブランドとして期待されているようです。「金華山沖で漁獲され、石巻港に水揚げされた旬の大型の真鯖」。今から味が楽しみです。
blink

カスタマーハラスメントを防止する特許発明

  • 2024年12月11日
#特許

 カスタマ―ハラスメントの問題に対して科学的手段により解決を図る特許発明について紹介します。

 特許第7164793号「音声処理システム、音声処理装置及び音声処理方法」(特許権者:ソフトバンク株式会社)の発明では、顧客からコールセンターのオペレータへの電話での発話音声信号を音声処理装置が認識します。発話音声信号の中に聞き手を侮辱したり、聞き手の人格を否定したりする、聞き手を不快にする等の特定の単語列が検出された場合、特定の単語列が除去、又は、他の単語列に置換されます。また、顧客の感情が評価され、怒りレベルが高い場合、感情が抑制された合成音声が出力されます。これにより、オペレータのストレスが軽減されます。

カスタマ―ハラスメント

 特許第7384558号「有害行為検出システムおよび方法」(特許権者:株式会社日立システムズ)の発明では、例えば店舗での顧客から店員への悪質クレーム等の迷惑行為を有害行為検出システムが検出し、対応を支援します。店員が顧客から悪質クレームを受けた場合、情報端末は音声認識された音声データから有害行為の可能性を表すワードを検出し、サーバへ送信します。サーバは、悪質クレームの状態に関する判定を行い、悪質クレームの度合いが高い場合には、即時に警備員が派遣されます。

カスタマ―ハラスメント

 東京都では2025年4月1日からカスタマ―ハラスメント防止条例が施行されます。商品・サービスの提供者と顧客(消費者)とが相手の立場を相互に尊重し合い、カスタマ―ハラスメントの無い公正で持続可能な社会の実現が求められています。(コナン)

薬にまつわるあれこれ

  • 2024年12月04日
#商標】 【#特許

後発医薬品を示す「ジェネリック」という呼称は世の中に浸透したように思います。
ジェネリック医薬品は新薬(先発医薬品)の特許が切れた後に製造販売される薬で、新薬と同等の有効成分・効能があると厚生労働省から認められている安価な薬です。
以前は、病院で薬を処方される際、ジェネリック希望の意思表示をしたり、医師や薬剤師から希望を聞かれたりした記憶がありますが、今では特に確認されることなく当然のようにジェネリックが処方されている印象です。
医療費削減のために利用推進の取り組みがなされたことで、ジェネリックの普及に一定の効果があったのだと思われます。

薬

ところで、マイナ保険証の話題の陰に隠れてしまいがちですが、10月からジェネリックに関して新たな仕組みが導入されたことをご存じでしょうか。
ジェネリックのある一部の先発医薬品(長期収載品)について、先発医薬品の処方を希望すると、通常の自己負担分とは別に「特別の料金」が加算されるようになりました。
この取り組みにより、さらにジェネリックの普及が進むことが期待されています。
長期収載品の選定療養について | 医療費の節約 | 全国健康保険協会

さて突然ですが、問題です。
登録商標第1号は何の商標でしょうか。

正解は、薬に関する商標です!
(流れから答えが予想できてしまいますね・・)

第1号は、商標登録制度が始まった明治17年(1884年)10月1日に出願され、翌年6月10日に登録されています。J-PlatPatで第50号まで確認してみたところ、「商品ノ種類及品名」から読み取れる限りで、なんと4件を除いた全てが薬関係の商標でした。
書籍「江戸・明治のロゴ図鑑 登録商標で振り返る企業のマーク」によると、江戸時代からの国内主要産業であり、偽造被害も多かった薬に関する商標が、明治時代を通して最も多く登録されたそうです。

今年は商標登録制度が誕生してから140年。上記書籍では、薬の商標以外にもたくさんのレトロな商標が掲載され、歴史的背景などと一緒に紹介されています。図鑑としても読み物としてもとても楽しめる書籍だと思います。
登録商標第1号(魚を捌いていて指を切った人の描写)もなかなか独特なのですが、個人的には、同じく薬に関する登録商標第13号のインパクト、半端ないと思います!!(カカオ)