墓じまいのビジネスモデル

  • 2026年03月11日
#商標】 【#特許

 「墓じまい」とは、今あるお墓を撤去して更地にし、管理者へ土地を返すことです。取り出された遺骨は、一般に永代供養墓や納骨堂などに改葬されます。近年、人口の大都市集中や少子高齢化等によって地方の墓地の管理が困難となるケースや、生涯未婚率の上昇、子どもの出生率低下等により墓地後継者が不在となるケースが増加している背景から、墓じまいの需要が高まっています。そこで、墓の撤去、改葬許可申請の行政手続き代行、改葬先の手配をセットにした「墓じまいサービス」を提供する専門業者がいます。例えばある業者は、「墓じまいSOS」という登録商標(商標登録第5958751号)を使用して事業を展開しています。
  https://www.bishoo.co.jp/hakajimai_sos.html

 また別の業者は、最終継承者が死亡した際に、該最終継承者を含む所定範囲の親族を合祀墓へ改葬し、一定期間の慰霊を行う「遺骨合祀システム」の発明を出願し、登録されました(特許第7370611号公報)。この特許明細書には、「本システムの利用には、運営上必要な費用が発生する。かかる費用については、管理人が最終継承者の死亡後にその遺産(相続財産)から必要分を受け取る態様も考え得るが、相続人の存在等により費用受け取りの煩雑化も想定される。したがって、システムの利用開始時に、必要経費の全てが支払われる態様が最適である。」というビジネスモデルが記載されています。
 墓じまいは、私にとっても今後の人生で解決しなければいけないテーマです。(コナン)
 ※ 写真は、本文とは関係ありません。

墓じまい

砥鹿神社といなり寿司 ~豊川市~

  • 2026年03月05日
#商標

1月上旬、車のお祓いのため、豊川市にある砥鹿神社に行ってきました。

砥鹿神社

まだ初詣の余韻が残る境内には、開運を願う大きな干支絵馬が飾られていました。縁起物の写真にあやかり、弊所も今年のご利益をいただきたいと思います。

砥鹿神社

また、日本一大きなさざれ石も鎮座しており、このパワーストーンからも活力をいただきました。

砥鹿神社

せっかくなので豊川グルメも楽しみたい!豊川名物と言えば、いなり寿司です。具入りのものを食べたかったのですが、豊川稲荷の門前町で販売されており、夕方には閉店してしまうため、残念ながら間に合わず断念しました。
ちなみに「豊川いなり寿司」は、特定非営利活動法人みんなで豊川市をもりあげ隊の地域団体商標です。
商標登録第6013646号 豊川いなり寿司(とよかわいなりずし) | 経済産業省 特許庁
また「豊川いなり寿司図鑑」からも、豊川いなり寿司のブランド化が推進されていることがうかがえます。

結局、豊川グルメにはありつけませんでしたが、三河国内で最も格式高いと言われる砥鹿神社でお祓いを受けることができ、今年は良いスタートを切れた気がします。

お祓いまでの待ち時間には、境内で日光さる軍団のお猿さんショーを観覧。たくさん笑って、開運おさる手形をお土産にいただきました。今年も「災いさる」一年となりますように♪(カカオ)

日光さる軍団 開運おさる手形

※「さる軍団」は株式会社おさるランドの登録商標です。

富士山は一瞬 ~新幹線の車窓に学ぶ、知財の初動~

  • 2026年02月25日
#商標】 【#意匠】 【#特許】 【#知的財産

 こんにちは、ヒロです。
 先日、東京出張へ向かう新幹線の車窓から富士山を撮りました。見える時間は意外と短く、流れる建物の切れ目を逃さないように、「ここだ」と思った瞬間にシャッターを切る。ほんの一瞬の差で、写る景色も印象も大きく変わります。

富士山

 知財の世界でも、この「初動」が結果を左右します。新商品や新サービスは、公開した瞬間から模倣リスクが一気に高まります。同時に、後から取り得る保護の選択肢(=“守れる範囲”)が狭まることがあります。
 たとえば技術(特許)やデザイン(意匠)は、新規性の観点から「いつ公表したか」が重要です。ネーミング(商標)も、原則として早く動いた方が有利になりやすい分野です。SNSでの予告投稿、ECでの先行掲載、展示会での“チラ見せ”――その一歩が、後からの出願や交渉を難しくしてしまうことがあります。
 実際、「発売前にインスタで反応を見ていたら、翌月には似た商品が出ていた」という話は珍しくありません。公表後でも救済制度(いわゆる例外規定)が用意されている分野(特許・意匠)もありますが、要件や期限があり、万能ではありません。だからこそ、公開前に出願の検討・準備を進めることが、費用対効果の高いリスク管理になります。

 車窓の富士山は一瞬で過ぎ去りますが、事業(アイデア、デザイン、ネーミング)の「公開」はネット上に残り、公衆の目に触れ続けます。思いついたら、まず“守る段取り”を。早めに動けば、権利の取り方や公開の進め方を“設計”できます。
 知財に関するご相談(特許・意匠・商標の初動確認など)は、弊所お問い合わせフォームよりお気軽にどうぞ。

ゴッホ展

  • 2026年02月18日
#商標】 【#著作権

先日、愛知県美術館で開催中の「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」に行ってきました。

ゴッホ展

印象派の絵画が好きで、モネやルノワールなどの展覧会があると足しげく通っているのですが、最近はデジタルアートを取り入れた没入体験型の展覧会が増えているように感じます。
ゴッホやモネ、ルノワールは死後70年経過しているため著作権は消滅しておりパブリックドメインになっていますが、それら作品の同一性を損なわない範囲で動画や3Dに複製されていて、まるでそれら絵の世界に自分が身を置いたような不思議な体験が得られます。

ゴッホ展

ゴッホ展

今回のゴッホ展では、絵画だけでなく手紙も公開され、ゴッホとその家族がどのような関係であったかや、「ゴッホ」がどのようにして世界的に著名な画家になったかについて物語をもって紹介されています。その物語を理解し、大型スクリーンに映し出される有名絵画を見て回ることで、まるで映画をみているように、絵のストーリーを感じられます。
10年程前は展覧会というと時代や画家ごとに分類された部屋に絵画とその紹介文が展示されるというのが通常でした。技術の進歩で絵の世界をより近く感じられるように進化していますね。

ゴッホ展

ちなみに、「ゴッホ」という名称を商標出願しても公序良俗違反(故人の著名な氏名を無断で使用し、不利益を与えること等)で登録される可能性は低いようです。(カモミール)

ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢 | 展覧会 | 愛知県美術館

繋ぎ留めるもの

  • 2026年02月10日
#発明

スイマーです。立春は過ぎましたが寒い日が続きますね。
冬になると我が家ではいろいろなところで安全ピンが活躍します。用途は防寒で掛布団にふかふかタオル、そして衣類同士を繋いで留めています。
さてこの安全ピン、歴史はかなり古く紀元前14世紀ミケーネ文明まで遡るようで、紀元前13世紀には現行とほぼ変わらない形になったようです。
しかし使用が主に宝飾用だった為でしょうか、時代と文明の移り変わりの中、次第に忘れ去られてしまい、復活するのはなんと1849年。アメリカの発明家のウォルター・ハントにより再発明されました。

安全ピン

その後工夫や改良がなされ今も便利な生活用具となっている安全ピン。
今、この物と物とを「繋ぎ留めるもの」はその形と作用から反骨を表すもの、連帯を示すものとしての役割も負っているようです。

安全ピン – Wikipedia

Fab 4

  • 2026年02月04日
#著作権

本日2月4日(Feb.4)は、ある偉大なアーティストの愛称「Fabulous Four」にちなみ、そのアーティストの記念日とされています。

そのアーティストとは「ビートルズ」

今から60年以上前にデビューし、1970年に事実上解散するまで多くの楽曲いわゆる著作物を生み出してきました。活動期に発表された自作曲は、すべてメンバーが作詞作曲しており、最も多いクレジットは、ジョン・レノンとポール・マッカートニーとの共同名義である「レノン=マッカートニー」となっています。

レノン=マッカートニー作品は、今もなお世界中の人々を魅了し、影響を与えて続けています。その一方、レノン=マッカートニー作品の著作権は、当事者間に長きに渡る金銭的な問題を生じさせることになります。

これは、最初にレノン=マッカートニー作品の著作権を管理する音楽出版社「ノーザン・ソングス社」を設立した際、ジョンやポールらが著作権を十分に理解していない状態で、同社と契約を締結したことに起因するとされています。

興味のある方は以下の本に詳しく書かれていますので、是非。(p)
ノーザン・ソングス~誰がビートルズの林檎をかじったのか | シンコーミュージック・エンタテイメント | 楽譜[スコア]・音楽書籍・雑誌の出版社

引用リンク
ビートルズ – Wikipedia
レノン=マッカートニー – Wikipedia

では最後に、みんな大好き変拍子を置いておきます。

地域の知的財産を保護する地理的表示(GIマーク)

  • 2026年01月28日
#GIマーク】 【#地理的表示

お土産にいただいた個包装の「いぶりがっこ」をよく見たら、「地理的表示GI 農林水産大臣登録 第79号」と記載されていました(写真のパッケージ右下)。

いぶりがっこ

地理的表示保護制度とは、その地域ならではの自然的、人文的、社会的な要因の中で育まれてきた品質、社会的評価等の特性を有する産品の名称を、地域の知的財産として保護する制度です。(地理的表示(GI)保護制度:農林水産省

地理的表示「いぶりがっこ」の登録の公示によると、『「いぶりがっこ」は、大根の乾燥工程を燻製で行うという秋田県独自の製法で造られたたくあん漬けで、原料は国内産の大根を用い、仕込みにあたって使用する食品添加物は自然由来のものを基本とし、甘味料としてサッカリンおよびその塩類、着色料として食用黄色4号および食用黄色4号アルミニウムレーキ、保存料としてソルビン酸およびその塩類は用いないもの』とのことです。(いぶりがっこ|産品紹介|地理的表示産品情報発信サイト
消費者としては、似た商品の中からより品質の高い商品を選びたいとき、GIマークの表示が役立ちます。原材料や添加物に関する規定が明確であれば、安心して食べられますね。

以前取り上げた「岩手切炭」の記事にある通り、地理的表示(GI)保護制度下では、登録内容を満たす産品にのみ「地理的表示(GIマーク)」の使用が可能なため、品質を守る産品(商品)のみが市場に流通することになります。
地理的表示は、産品が一定の品質を満たしているという国のお墨付きであり、他商品との差別化が図れることで、生産者やブランド価値を守ることができます。

ちなみに、愛知県産品では、「八丁味噌」「豊橋なんぶとうがん」「豊橋花穂」が、地理的表示産品として登録されています。(シスぞう)
トップページ|地理的表示産品情報発信サイト

ジブリと温泉街

  • 2026年01月21日
#商標

2025年最後の国内旅行先は長野県にある「渋温泉」でした。
名古屋からJRしなので約3時間、長野駅から長野電鉄の特急で45分。

行く前に「渋温泉」をネットで検索したところ、「千と千尋」とセットの検索候補があることに気が付きました。
なぜ千と千尋?と思って検索したところ、渋温泉にある金具屋という宿が「千と千尋の神隠し」のモデルになったとされているためだとか。
確かに実物はジブリの世界観を感じるような建物でした。

今回金具屋の予約は取れなかったため別の宿に泊まりましたが、渋温泉でやりたいことが1つありました。「九湯めぐり」です。
渋温泉に宿泊した人のみが利用できる9つの外湯があり、祈願手ぬぐいにスタンプを押しながら巡るものです。
宿で祈願手ぬぐいを購入すると見覚えのある文字が目に留まりました。

巡浴祈願

右下の「商標登録第1565863号」がどうしても気になり、部屋に荷物を置いてすぐにJ-Plat Patで検索していました(笑)。商標は1979年に出願された「巡浴祈願」でした。

歴史的温泉街で商標と出会えるとは思いもせずビックリしたとともに少し嬉しい気持ちになりました。(うさぎ)

「熊」とわたし

  • 2026年01月07日
#商標

12月12日に、2025年の「今年の漢字」が発表されました。
2025年は「熊」。
確かに、特に下半期は、熊に関するニュースを聞かない日はないほどでしたね。

「熊に関する思い出は何かあったかな?」と自分の一年を振り返ってみたところ、夏の終わりに「奥飛騨クマ牧場」に行ったことを思い出しました。

奥飛騨クマ牧場は、岐阜県の新平湯温泉にある、クマの動物園です。

奥飛騨クマ牧場

園内にはたくさんのツキノワグマがおり、エサをあげることができます。
「わたしにください」と手を挙げてアピールするクマ、
ただ口を開けて、口にエサが投げ入れられるのを待つクマ、
柵の真下で、おこぼれを待つクマ、
エサに興味が無く、足を掻いているクマなど、個性が溢れていました。

奥飛騨クマ牧場

奥飛騨クマ牧場

奥飛騨クマ牧場

こちらは、上のほのぼの姿とは一転、鋭い爪がよくわかる野性味を感じる姿です。

奥飛騨クマ牧場

2026年は、熊にとっても人間にとっても、不幸な事件・事故が少しでも減ることを願います。

「今年の漢字」は、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授」等を指定役務として、2009年7月10日付で商標登録されています(権利者:公益財団法人日本漢字能力検定協会、登録第5247080号)。
(さくらもち)

エシカル引越

  • 2025年12月26日
#商標

 普段何気なく目にする商標について紹介します。今回紹介するのは「エシカル引越」です。

 近年、エシカル消費という言葉を耳にすることが増えてきました。これは、「消費者それぞれが各自にとっての社会的課題の解決を考慮したり、そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行うこと」(消費者庁)とされ、さまざまな団体や企業が取り組みを進めています。
 …と聞くと堅苦しいですが、簡単にいうと、エシカル消費とは、社会に配慮した製品やサービスを積極的に選んで購入・利用する消費行動のことです。例えば、フェアトレード商品や有機JASマーク付き野菜を購入すること、地産地消、食品ロス削減、省エネ・節水などはすべてエシカル消費になります。

 このエシカル消費の1つとして、最近「エシカル引越」というものに参加する機会がありましたので紹介します。
 これはサカイ引越センターが提供するサービスで、通常の引越料金に1,100円を追加することで、引越で排出される二酸化炭素をオフセット(相殺)できるというものです。これにより、同社の提携パートナーを通じて、三重県尾鷲市の森林整備や生物多様性の森づくりを持続的に推進していく活動を支援することができます。半年~1年後に届けられる森林整備の成果が楽しみです。

 この「エシカル引越」は商標登録出願されており、現在審査待ちとなっています。
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