YOINED

  • 2025年03月05日
#商標

 普段何気なく目にする商標について紹介します。今回紹介するのは、UCC上島珈琲株式会社の「食べる」コーヒー、YOINED(ヨインド)です。

 少し前になりますが、特許庁の広報誌「とっきょ」Vol.63にも紹介記事が載っていました。別の記事も参考に付けておきます。今回はリニューアル再販のようです。

 ちょっといいお値段なので(6枚入り2700円(税込)→1枚450円!)しばらく躊躇していましたが(笑)、自宅でUCCのカプセル式コーヒーマシンを利用していることもあり、試しに購入してみました。

UCC上島珈琲「食べる」コーヒーYOINED (ヨインド)

 外装は、みたところ板チョコのようなパッケージです。開封して実物をかじってみると、中身もやはり一枚ものの板チョコのような感じになっています。左がMELLOW BROWN(コーヒー豆配合量15%)、右がCRAZY BLACK(40%)です。

UCC上島珈琲「食べる」コーヒーYOINED (ヨインド)

 MELLOW BROWNの方はそれほどコーヒー豆っぽさを感じなかったのですが、CRAZY BLACKの方はコーヒー豆の味わいが強く感じられました。付属のパンフには「余韻に包まれるから、その名はヨインド」とありますが、しばらくの間、確かにコーヒーの余韻に浸ることができました。

 ちなみに、特許庁の広報誌に載るくらいなので当然かもしれませんが、YOINEDには特許技術が生かされています(特許6849552)。「手軽にコーヒーの香りや味を楽しむことのできる、コーヒーを用いた食品」を世に出すために、なんと20年もの月日が費やされたとのこと。いつもの飲むコーヒーとはまた違った感覚を味わってみてはいかがでしょうか。
(blink)

名古屋土産

  • 2025年02月21日
#商標

先日、知り合いの劇団が地元で公演することになり、本番が近づきメンバー全員が地元に集合するタイミングで何か差し入れをしたいなと思い、悩んだ末、名古屋土産のお菓子にしました。
関西在住のメンバーが多いので、見た目も楽しめる名古屋土産は喜んでいただけるかなと思い、名古屋駅構内の売店に行ってみたところ、目移りするほどの土産菓子が並んでいて、見ているだけでも楽しめます。
個包装で日持ちがして常温保存でき、あまり手を汚さず食べられるものがよいと思い、こちらの3種類をチョイスしました。

名古屋土産

なごや嬢、鯱サブレー、三大武将おかきです。

なごや嬢(ロゴ)三大武将おかき(標準文字)は登録商標です。
鯱サブレーはパッケージまるごと商標出願されていて、2月5日現在で登録査定が通知されています。(商願2024-067295
鯱サブレーは、30類「サブレー」で出願していましたが、拒絶理由通知がなされ、「愛知県名古屋市で製造又は販売されるサブレー」と補正することで登録査定となっています。

ちなみに、鯱サブレーの製造会社の元祖鯱もなか本店の「元祖 鯱もなか」は、2022年に藤井聡太七冠の「勝負おやつ」に選ばれています。
地元の土産品はなかなか食べる機会がありませんが、差し入れや手土産にするための味見という名目でまた食べてみたいなと思います♪(カカオ)

生せんべい

  • 2025年02月05日
#商標

 先日、愛知県半田市を訪れる機会があり、道中に「生せんべい」という看板を見つけました。『せんべいなのに生?焼く前のせんべいなのか、中身がやわらかく生っぽいせんべいなのか』と、想像が膨らみました。土産店で発見して購入してみると、見た目が予想外に四角で白と黒の薄い羊羹のようでした。

生せんべい

 食べてみるともっちりとして食べ応えがあり、白は砂糖と蜂蜜のほのかな甘みが広がり、黒は黒糖と蜂蜜でこうばしい風味がして、子供も喜ぶ懐かしい味のお菓子でした。名古屋で良く見かける「ういろう」に似ているように思いました。

 調べてみると、愛知県知多半島の特産銘菓で、お餅のようにもちもちとした歯ざわりで、黒砂糖と蜂蜜のほのかな甘みが口に広がる風味豊かな半生菓子だそうです。
 「生せんべい」の由来につながる話として販売元によると、『徳川家康が桶狭間の戦いで今川義元に加勢した際、知多半島へ逃れる途中に半田市にたどり着き、百姓家に干してある生のせんべいを所望し、美味しそうに頬張った。』という物語があるようです。

 生せんべいの包装の上部についているマークが昭和32(1957)年10月12日に商標出願されていて、今でも権利が続いています(商標登録第523200号)。

生せんべい

 歴史のある良い商品なので、半田市を訪れた際に試してみてはいかがでしょうか。(カモミール)
知多銘菓 生せんべい | 総本家田中屋

バーミキュラ ~良さを伝える工夫~

  • 2025年01月21日
#商標】 【#特許

先日、中川運河沿いにある「バーミキュラ レストラン ザ ファウンダリー」に行ってきました。

バーミキュラ レストラン ザ ファウンダリー

バーミキュラ レストラン ザ ファウンダリー」は、1936年創業の老舗鋳造メーカーである愛知ドビー株式会社が運営する「バーミキュラビレッジ」という施設の中にあります。

バーミキュラビレッジはいつも賑わっていてなかなか行けなかったのですが、開店5周年のリニューアルに合わせてランチを予約しました。
落ち着いた雰囲気のレストランでは、バーミキュラを使って調理した料理を楽しめます。「バーミキュラ」は、同社の鋳物ホーロー鍋のブランド名称で、密閉性が高く、水なしで食材を加熱する無水調理ができるのが特徴です。

この日は、バーミキュラ ライスポットで炊いたご飯と7種のおかずのセットや、無水スープカレーをいただきました。ご飯はバーミキュラのおひつに入っています。

バーミキュラ

バーミキュラ

世界一おいしいご飯が炊ける炊飯器を目指したという「バーミキュラ ライスポット」で炊いたご飯の美味しさが、実際に食べてみることでよくわかりました。
バーミキュラの鍋敷きには磁石が内蔵されていて、バーミキュラだけ持ち上げても鍋敷きも一緒に移動できることに感心したのですが、調べてみると、バーミキュラに磁石でくっついた鍋敷きを、バーミキュラから取り外しやすくした技術が特許登録されていました。

バーミキュラビレッジには、製品の展示販売スペースやレストランのほか、バーミキュラで焼いたパンを提供するベーカリーカフェ、料理教室なども併設されていて、実際にバーミキュラを使って、料理を食べて、体験することで製品の良さがわかるよう工夫されていると感じました。またそれは、自社製品への自信の表れでもあると思います。

VERMICULAR(バーミキュラ)、VERMICULAR VILLAGE(バーミキュラビレッジ)、VERMICULAR RESTAURANT THE FOUNDRY(バーミキュラ レストラン ザ ファウンダリー)などは、商標登録されています。
愛知ドビーは、優れたモノづくり企業の証である「愛知ブランド企業」にも認定されています。

ブランド力のある商品・サービス名の商標登録は、ビジネスにおける重要なプロセスです。商標登録に関するご相談・ご依頼がございましたら、こちらからぜひ弊所までお問い合わせください。

中川運河は、ささしま地区(旧国鉄笹島貨物駅跡)と名古屋港とを結ぶ水上交通路として開発された運河ですが、近年は名古屋市のプロジェクトによって、賑わい施設の整備やイベント開催が盛んになりつつありますので、出かけてみてはいかがでしょうか。(シスぞう)

abien HOME DRYER

  • 2025年01月15日
#商標

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

少し時を遡りますが、昨年のクリスマスに弊所顧客である株式会社abienの「abien HOME DRYER」という製品を家族にプレゼントとして購入してみました。

abien HOME DRYER

アンモナイトのような形状でとてもオシャレです。
また、1台で7つのモードを備えています!

abien HOME DRYER

  • SPEEDモード:布団やお部屋をすばやく暖める、強風量×中風温
  • DRYモード:布団を隅々まで暖める、中風量×中風温
  • MITEモード:布団などにひそむダニ対策に使用できる
  • WARMモード:足元などスポット暖房に使える、弱風量×高風温
  • CIRCULATEモード:室内の空気循環や扇風機に最適な、弱風量×低風温
  • CLOTHINGモード:衣類や靴の室内での乾燥に、強風量×高風温
  • PETモード:動物が嫌がらない周波数・低騒音で送風できる、弱風量×低風温

私の家では主にWARMモードとCIRCULATEモードを使用しています。
WARMモードは寒い冬のリビングや洗面所で大活躍していて、風量が強くとても暖かいです。CIRCULATEモードは空気環境をするためエアコンの下や部屋の角に設置して使用しています。
ペットは飼っていないのでPETモードは使う機会がないですが、それ以外にまだ4つのモードが残っているので全て使ってみるのが楽しみです。

「abien HOMEDRYER(標準文字)」(商標第6835200号)及び「アビエン ホームドライヤー(標準文字)」(商標第6835201号)は弊所で商標登録をさせていただきました。
貴社の製品で商標登録などの知的財産をご検討されていればぜひ弊所までお問い合わせ下さい。(うさぎ)

名古屋銘菓

  • 2024年12月25日
#商標

八百屋さんやスーパーでいちごを見かける季節になりましたね。
いちごを見ると、「ああ、またあれが食べられるなぁ」とわくわくする和菓子があります。

それは、愛知県名古屋市北区に本店を構える、株式会社きた川さんの「いちご羽二重」です。
いちごの季節限定のため、毎年、具体的な販売開始日は公式ウェブページで発表されます。今年も販売開始したとの情報を得たので、早速買ってきました。

いちご羽二重

※きた川さんの公式ウェブサイト(https://www.owarigashi-kitagawa.jp/ichigohabutae)によると、いちごの上から羽二重の毛布をまとっている姿がオフィシャルのようです。

ふわっふわの羽二重餅、上品な甘さのこしあん、ジューシーないちごが、最高の組み合わせです。特に、羽二重餅のすべすべ、ふわっふわな手触りには、毎度衝撃を受けます。

また、きた川さんを代表するお菓子といえば、「へそくり餅」。
こちらは通年販売の商品で、ぷるんとした羽二重餅の中にシロップ漬の金柑が隠されています。

へそくり餅
※中身の写真を撮り忘れました。。

「へそくり餅」は全国で大人気で、各地の催事でも飛ぶように売れるとか。
そんな「へそくり餅」ですが、「へそくり」は、「菓子及びパン」等を指定商品として、2004年5月28日付で商標登録されています(登録第4774453号)。

貴社も大事な商品・サービス名を商標登録しませんか?
商標登録に関するご相談、ご依頼は、こちらからお気軽にどうぞ。
もちろん個人のお客様も大歓迎です。(さくらもち)

STONE ROLLS

  • 2024年12月18日
#商標

先日、さばの缶詰をいただきました。
STONE ROLLSというマークが付いています。

金華さば

・・・STONE ROLLS?
みなれないマークですし、英語としても可笑しい気がします。
興味をひかれたので、少し調べてみました。

そのラベルには、金華さば、みやぎ石巻水揚げ、とも書かれています。
金華さば、というのは石巻の地域ブランド「金華ブランド」で金華ぎん・金華かつおとともにPRされている特産品のようです・・・とここまで調べたときに気づきました。

STONE ROLLS

STONE ROLLSとは、石巻の直訳、みたいなシャレでしょうか?
STONE ROLLS自体を検索してみると、出てきました!

缶詰のラベルやこのHPによれば、STONE ROLLSはストンロルズと読むようです。もっとも、J-PlatPatでは標準文字で、称呼ストーンロールズで登録されています。

宮城県石巻市の島、金華山(きんかさん)海域は魚類が豊富ですが、「この金華山周囲の根に生息して回遊しない鯖のことを金華さばブランドで出荷している。元々は石巻港に上がる根つきの鯖と呼ばれていました。」とのこと。
「金華さば」は地域団体商標ではありませんが、地域ブランドとして期待されているようです。「金華山沖で漁獲され、石巻港に水揚げされた旬の大型の真鯖」。今から味が楽しみです。
blink

薬にまつわるあれこれ

  • 2024年12月04日
#商標】 【#特許

後発医薬品を示す「ジェネリック」という呼称は世の中に浸透したように思います。
ジェネリック医薬品は新薬(先発医薬品)の特許が切れた後に製造販売される薬で、新薬と同等の有効成分・効能があると厚生労働省から認められている安価な薬です。
以前は、病院で薬を処方される際、ジェネリック希望の意思表示をしたり、医師や薬剤師から希望を聞かれたりした記憶がありますが、今では特に確認されることなく当然のようにジェネリックが処方されている印象です。
医療費削減のために利用推進の取り組みがなされたことで、ジェネリックの普及に一定の効果があったのだと思われます。

薬

ところで、マイナ保険証の話題の陰に隠れてしまいがちですが、10月からジェネリックに関して新たな仕組みが導入されたことをご存じでしょうか。
ジェネリックのある一部の先発医薬品(長期収載品)について、先発医薬品の処方を希望すると、通常の自己負担分とは別に「特別の料金」が加算されるようになりました。
この取り組みにより、さらにジェネリックの普及が進むことが期待されています。
長期収載品の選定療養について | 医療費の節約 | 全国健康保険協会

さて突然ですが、問題です。
登録商標第1号は何の商標でしょうか。

正解は、薬に関する商標です!
(流れから答えが予想できてしまいますね・・)

第1号は、商標登録制度が始まった明治17年(1884年)10月1日に出願され、翌年6月10日に登録されています。J-PlatPatで第50号まで確認してみたところ、「商品ノ種類及品名」から読み取れる限りで、なんと4件を除いた全てが薬関係の商標でした。
書籍「江戸・明治のロゴ図鑑 登録商標で振り返る企業のマーク」によると、江戸時代からの国内主要産業であり、偽造被害も多かった薬に関する商標が、明治時代を通して最も多く登録されたそうです。

今年は商標登録制度が誕生してから140年。上記書籍では、薬の商標以外にもたくさんのレトロな商標が掲載され、歴史的背景などと一緒に紹介されています。図鑑としても読み物としてもとても楽しめる書籍だと思います。
登録商標第1号(魚を捌いていて指を切った人の描写)もなかなか独特なのですが、個人的には、同じく薬に関する登録商標第13号のインパクト、半端ないと思います!!(カカオ)

白馬ブランド

  • 2024年11月19日
#商標

スイマーです。
秋の連休に長野県白馬村に行ってきました。
雄大な山々を望む美しい村は温泉と食も素晴らしく、家族で度々訪れる場所です。

長野県白馬村

白馬村といえば1998年長野オリンピックのスキー競技を思い出しますが、あの感動からもう四半世紀経っていてびっくりしますね。
先日テレビで白馬村の地価が上がっているというニュースを見ました。車で村内を走っていると、開発中の別荘地やおしゃれな商業施設がいくつか目に付き、村の価値が上がっている事を感じます。
こういった再開発は働く場所や観光客などで地域が潤うのはいいのですが、地価上昇はもちろん今まで築いてきた白馬村らしいイメージを損なう可能性があるなと思いました。

さて、帰ってきて早速J-PlatPatで「白馬村」を検索してみると7件の商標が見つかりました。白馬村や周辺地域、観光局などが皆で白馬のブランドを大切にしていますね。

ちょっと力の抜けた感のある白馬村のキャラクター……いろいろなグッズになっていました。かわいいと思います。
§ヴィクトワール・シュヴァルブラン・村男3世

地域の魅力が見えるお菓子~はたはたパイ

  • 2024年11月11日
#商標

先日、秋田へ旅行した際、所員へのお土産を探していたところ「はたはたパイ」というお菓子を見つけました。

はたはたパイ

「うなぎパイなら知っているけど・・はたはた?」と思いましたが、どんな味だろうかと思いながら目立つパッケージに惹かれて買ってみました。

後で調べてみると「はたはたパイ」は1977年に誕生した秋田の銘菓で、男鹿工房の藻塩や、横手の「シバタ焼肉のたれ」を使用し、秋田の伝統的な発酵調味料であるハタハタの「しょっつる」を塗って、ハタハタをイメージした形に焼き上げたパイとのこと。ハタハタ(鰰)は秋田の県魚です。

「はたはたパイ」を看板商品のひとつとする木村屋の初代、山下九助氏は、あんぱんで有名な東京の木村屋で修業を積んで暖簾分けをしてもらい、羊羹を包んでいる内側がアルミ箔の包装材や、薬を包むオブラートを発明したそう。

「はたはたパイ」は、指定商品をパイ菓子として、2015年に商標登録されています(登録第5730530号)。

地域の特色を存分に生かした「はたはたパイ」は、かすかな塩味で香ばしく、とても美味しいお菓子でした。

愛知の県魚は「クルマエビ」ですが、えびせんべいなどのお菓子がたくさんありますので、愛知へ訪れた際は、お土産にどうぞ。(シスぞう)

木村屋について – 横手のスイーツなら木村屋
秋田ずらり│木村屋-しょっつるのほのかな風味とさくさくの食感がやみつきになる木村屋のはたはたパイ。