取引先製品の発見

  • 2023年05月29日
#商標】 【#知的財産

先週、会社の定期健診で職場の近くの大きい病院へ行ってきました。健診で私が一番苦手な項目が「採血」です。針を刺す瞬間も血を抜かれているところも見たくないので、テーブルの上に置いてあったボックスを見て気を紛らわしました。ボックスには針を刺す前に使う消毒コットンが入っていました。よくよくそのボックスの蓋を見たら、当所で取引させていただいているオオサキメディカル株式会社の「アルウエッティ」という製品でした。

オオサキメディカル

オオサキメディカル株式会社は医療や介護の製品を多く製造・販売しており、日本だけでなく海外にも製品を広めています。
当所は、製品の名称やロゴの商標登録の出願のお手伝いをしています。テレビで注目されている知的財産部もあり、今後も世のためになる製品が開発されることを期待しています。(うさぎ)

オオサキメディカル株式会社ホームページ
https://www.osakimedical.co.jp/
アルウエッティ製品一覧
https://www.osakimedical.co.jp/products/csm002_005/
アルウエッティ公開公報
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/TR/JP-2002-099430/71176628B80000F0995BB36A0268F1A8EE61E4D09020C19E207F14D4754953D5/40/ja

マンガで知る『知財』のお仕事

  • 2023年05月17日
#弁理士】 【#知的財産

 当ブログでも少し前に紹介されていたテレビドラマ「それってパクリじゃないですか?」、皆さんご覧になっていますか?

 私は毎週視聴しています。ちなみに私は普段ドラマを見ることはめったになく、特許事務所で仕事をしているということで「念のため」見始めただけだったのですが、内容が予想以上に作り込まれていて面白く、今では毎週録画してまで見ています(笑)。個人的には、企業知財部と特許事務所での目線の違いも勉強になっています。

 私はドラマを見てから原作の小説()を読み始めたのですが、こちらはすでにコミカライズ版も公開されています。今のところ無料で読めるようです。原作の小説をぐっと縮めたような感じで、あっという間に読めてしまいます。小説を読んでいる方は、コミカライズ版は後回しにした方がよいかもしれません。

 「それパク」のコミカライズ版を紹介した流れで、ほかにもマンガで「知財」のお仕事に触れられる作品がありますので、紹介します。

 それが、日本弁理士会が公開中の漫画「閃きの番人」です。こちらは企業知財部目線の「それパク」とは異なり、特許事務所目線で弁理士の日々の業務が描かれています。あの島耕作シリーズでおなじみの「ヒロカネプロダクション」が作画を担当しています。今のところ第6話まで公開されていますが、各話とも前編・後編に分かれていてテンポよく読めます。専門用語は「それパク」より多めですが、注釈も多く、不自由しません。

 「それパク」や「閃きの番人」のような一般の読者にも読みやすいマンガ作品とは趣が異なりますが、特許庁では「漫画審査基準 ~AI・IoT編~」というものを公開しています。こちらは「特許の専門家でない方も特許審査に親しんでいただきたい」などの「思いから、…特許の審査基準の基本的な考え方を漫画化」したものとなっています。「特許審査の基本的な考え方は他の分野とも共通するため、AI・IoT関連技術以外の分野に興味のある方」にも参考にしてほしいとのことです。

 特許庁ではマンガ「知財の歴史」というものも公開しています。これは特許、意匠、商標などの歴史的なエピソードを紹介するもので、初代特許庁長官の高橋是清や日本の十大発明家などが登場します。地域の図書館には子供向けの学習漫画で発明・発見を取り上げたものがありますが、こちらも同じような感覚で読める作品になっています。
(blink)

コロナ時代と大学入学共通テスト

  • 2023年05月01日
#知的財産

 2020年1月後半にコロナ禍と呼ばれる時代が始まってから3年余り過ぎました。2020年1月は最後の大学入試センター試験が行われた時でもありました。翌2021年からはセンター試験に代わって大学入学共通テストが始まり、今年1月には3回目のテストが実施されました。まさにコロナ時代と歩調を合わせたかのように大学入学共通テストは年を重ねています。

 今年の現代社会の第1問の問7に、先進国で開発された「ある難病」の治療薬に係る特許権と開発途上国での治療薬の使用との関係について、適切な政策を問う問題が出題されました。

問題文抜粋

 先進国ではある難病の治療薬が開発され、死亡者数が著しく減ったのに対し、開発途上国は高価な治療薬を購入できず、また、特許料も高額であるため、それを支払って自国で製造することもできない。(中略)
 特許権保護は、治療薬の開発者が新薬開発に投資した莫大な資金を回収し、新しい研究開発を行う上で重要である。(中略)特許権者の利益を害することなく開発途上国の人々が治療薬を今すぐ使えるようにするためには、[  ]という政策が適切である。

 [  ]の中に入る正しい選択肢は以下のとおりです。

 世界保健機関などの国際機関が、先進国や慈善活動団体などから拠出された資金を用いて治療薬を購入し、開発途上国に供給する

 「ある難病」とぼかして書かれていますが、出題者が新型コロナウィルスを想定していることは間違いないでしょう。この問題は、2020年5月に当時の安倍首相が提唱しG7が検討に入ったと報じられた「ユニットエイド」の考え方に基づいて作られたものと推測されます。

 読売新聞オンライン – コロナ治療薬の「特許権プール」、国際機関仲介で大量生産…首相がG7で提案意向
 産経ニュース – コロナ薬普及へ特許共有を G7援助案も…実現には壁

 実社会での出来事から2年半が経過し、選択肢に対する評価が社会的に定着したタイミングで出題されたのではないでしょうか。知的財産に関わる者としては、このような試験問題を通じて受験生が特許制度に関心を持ってもらえれば嬉しく思います。(コナン)

 (注)イラストはイメージであり、大学入学共通テストの問題とは関係ありません。

「知財」のお仕事

  • 2023年04月26日
#商標】 【#実用新案】 【#意匠】 【#特許】 【#知的財産

始まりました!ドラマ「それってパクリじゃないですか?」
原作の小説を読んでより一層ドラマが楽しみになっています。この原稿は第一話の放送後に書いていますが、ドラマ用に再構築されていて初回から原作と異なる部分がたくさんあり今後の展開がとても楽しみです。「特許は言葉を武器とした陣取り合戦」、「知財の仕事は誰かの作り出した汗と涙の結晶を守ること」という台詞が印象的でした。

ドラマ第一話ではまだ主人公の働く会社に知的財産部(知財部)がありません。第二話以降で新設される知財部の活躍がどのように描かれるのでしょうか?弁理士による監修ということでリアリティのある内容に仕上がっていると思うので、楽しみながら身になる知識が得られそうです。

原作には、~新米知的財産部員のお仕事~という副題が付いています。
知財部がなく開発部や総務部で兼任されている企業の方にとっても、「知財」のお仕事を理解する手助けになるのではと思います。弊所でも知財部の役割をより理解し、お客さまに必要とされるサービスを提供するために活用していきたいと思います。

それってパクリじゃないですか? それってパクリじゃないですか?

ところで、特許庁もこのドラマに注目してツイートしています。
撮影協力も行ったようで、特許庁の普段見られない場所が見られるそうです。こちらも注目ですね♪(カカオ)

原作|それってパクリじゃないですか?|日本テレビ
連続ドラマ化決定の話題作『それってパクリじゃないですか?』は「知財」のお仕事がよく分かる、極上のエンターテインメント小説 | 集英社オンライン
ちょっと一言 | CoffeeBreak | 日本知的財産協会
「明日スタートの日テレ系新水曜ドラマ「#それってパクリじゃないですか?」 皆さんの身近にある #知的財産 がテーマ! #知財 といえば #特許庁 !我々も応援します📣 実は・・・本作で撮影協力を行いました🎥 普段見られない場所もあるので、何話で特許庁が舞台になるかぜひご注目ください! #それパク」 / 特許庁Twitter

福缶と縁起物

  • 2022年03月02日
#商標】 【#実用新案】 【#意匠】 【#特許】 【#知的財産

定期的に立ち寄りたくなるお店の1つに無印良品があります。お気に入りの商品がいろいろあるなか、以前より気になっていた予約販売の「福缶」を昨年初めて買うことができました。今年は抽選販売でしたが当選し無事に買えました。

福缶は、購入額(今年は2022円)と同額のギフトカードと日本の縁起物が缶詰にされたものです。可愛らしかったり面白かったりする縁起物が入っていて、両面で紹介されている封入チラシを見ているだけでも楽しいです。地域に根付いた日本文化に親しむきっかけにもなります。

震災復興の東北を応援する想いも込められ、東北4県の縁起物14種類を缶詰にして2012年の正月に販売をスタートした福缶は、今年で10周年を迎え、先日、銀座の「ATELIER MUJI GINZA」で福缶10周年企画「CREATIVE IMAGINATION」展が開催されました。近い場所なら是非立ち寄ってみたかったです。

さて、J-PlatPatで検索してみると「無印良品」のキーワードでヒットする商標は94件ありました。全て登録済みです。会社名「良品計画」で検索すると、商標224件、意匠368件、特許・実用新案40件と幅広く知財を活用していることが窺えます。

福缶と縁起物

写真は、昨年と今年の福缶に入っていた縁起物たちです。(2個ずつ購入)
左から京都市「京陶人形 小判 丑」、福島県いわき市「福太郎」、岡山県瀬戸内市「邑久張子 寅」、熊本県玉名郡「泥面子(4点)」です。
缶はペン立てにもなるし、毎年コレクションすることになりそうです♪(カカオ)

CREATIVE IMAGINATION 展| ATELIER MUJI | 無印良品

ちゃんと調べましょう

  • 2021年10月13日
#知的財産】 【#著作権

普段個人的に使っているSNSで面白い画像加工アプリを使ったイラストがシェアされていました。そのアプリは無料で使用できとても楽しそうなもので、私もぜひ使ってみたいと思いました。
しかし、アプリケーションストアのプライバシー欄やネットの評判を調べてみると、規約には自分が描いた絵や画像の著作権や知的財産権その他権利をそのアプリの販売会社や関連会社に付与するとあり、ダウンロードするのをやめました。
このような文言は他のアプリにも見られますので杞憂かもしれませんが、自分の作成したデータを第三者に好きにされる可能性があるので、用心するに越した事はないなと思いました。
(スイマー)

共通テストと知財

  • 2021年07月07日
#知的財産

 知的財産の知識は大学入試に役立つでしょうか。2020年度センター試験の現代社会において、第4問の問5に、現代の情報通信技術に関する概念や法制度に関する記述として最も適当なものを4つの選択肢の中から選ぶ問題がありましたが、③は次のようなものでした。
 「③日本では、知的財産に関する事件を専門的に扱う裁判所は、設置されていない。」
 日本には知的財産高等裁判所(2005年設立)がありますから、この選択肢は誤りです。

 ある高等学校の「情報」の教科書には、「情報システムが支える社会」という章の「情報社会における法律」という節で、産業財産権(特許権、実用新案権、意匠権、商標権)及び著作権の概要が説明されています。「情報」は、現在では受験科目ではありませんが、今年3月、「情報」が2025年以降の共通テストの教科に加わることが発表されました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210324/k10012933181000.html

 これにより、一般高校生の知的財産権に対する関心が多少は増えるかもしれません。ただし、大学入試センターが発表した「情報」のサンプル問題では、通信の基礎知識、プログラミング、統計処理の問題が選ばれています。知識の暗記よりも考える力が重視される傾向にある共通テストでは、知的財産権の知識問題が出る可能性は基本的に低そうです。しかし、国の政策次第で知的財産に対する世間での関心が高まれば、出題傾向にも影響があるかもしれません。(コナン)

知財にちなんだ記念日

  • 2021年03月24日
#弁理士】 【#特許】 【#発明】 【#知的財産】 【#知財イベント】 【#著作権

 知財イベント紹介というタイトルですが、今日は知財にちなんだ記念日をご紹介します。みなさんはいくつご存じですか?

 4月18日  発明の日(日本)
 4月23日  世界図書・著作権デー(ユネスコ)
 4月26日  世界知的所有権の日(世界知的所有権機関)
 7月 1日  弁理士の日(日本)
 7月22日  著作権制度の日(日本)
 8月 1日  愛知の発明の日(愛知県)
 8月14日  専売特許の日(日本)
11月18日  音楽著作権の日(日本)

 こうしてみると、なぜか4月と暑い季節に記念日が多いようです。海外に目を向ければ、発明家の日というのがあります。たとえば米国では、エジソンの誕生日が発明家の日になっています。

 まもなく4月。今年も発明の日、世界知的所有権の日がやってきます。また日本では毎年、発明の日を含む1週間は科学技術週間に指定されています。日和がよくなるこの季節、発明や科学に思いを巡らせてみるのもよいかもしれません。(blink)

関連リンク:
1.発明の日(4月18日)
2.世界図書・著作権デー(4月23日)
3.サン・ジョルディの日(4月23日、参考)
4.子ども読書の日(4月23日、参考)
5.世界知的所有権の日(4月26日)
6.弁理士の日(7月1日)
7.著作権制度の日(7月22日)
8.愛知の発明の日(8月1日)
9.専売特許の日(8月14日)
10.音楽著作権の日(11月18日)
11.発明家の日
12.科学技術週間

パワーボールで筋トレ

  • 2020年11月11日
#実用新案】 【#特許】 【#知的財産

運動や筋トレの機会が減っているため、手軽に鍛えられるトレーニング器具を購入しました。
パワーボールもしくはリストボールなどと呼ばれるもので、片手で握って使います。

ボールと、それを包む外球の二重構造になっていて、ゼンマイを巻いてボールを始動させた後、ボールの回転に合わせるようにして手首を回すことでボールの回転数を上げていくと、ジャイロ効果で外球が動こうとする力が発生します。その力に対抗することで、筋力を鍛えられます。
持ち方によって、指先から上腕まで鍛えることができますが、ダンベルなどのトレーニング器具とは違い、筋肉に過度な負荷をかけずにトレーニングすることができます。小さいので保管場所にも困りません。回転数に応じて、色を変化させて発光したり、回転数や回転速度を表示する機能もあります。

付属の取扱説明書を開くと、「特許」の文字がありました。

国別にずらずらと番号が並んでいる商品は、あまり見かけたことがありません。日本では3件登録されているようです。J-PatPatで日本の番号を検索してみると、3件とも実用新案登録となっていました。(シスぞう)

知的財産とは

  • 2020年07月16日
#商標】 【#特許】 【#知的財産

「特許」や「商標」という言葉は聞いたことがあっても、「知的財産」というとピンとこない方は、意外に多いのではないでしょうか。日本弁理士会のWebサイト(https://www.jpaa.or.jp/intellectual-property/)では、知的財産について、「人間の知的活動によって生み出されたアイデアや創作物などには、財産的な価値を持つものがあります。そうしたものを総称して「知的財産」と呼びます。」と説明されています。特許や商標は知的財産に含まれます。上記リンクでは事例も交えてさらに詳しく説明されていますので、興味のある方はぜひご覧ください。(ランナー)