福缶と縁起物

  • 2022年03月02日
#商標】 【#実用新案】 【#意匠】 【#特許】 【#知的財産

定期的に立ち寄りたくなるお店の1つに無印良品があります。お気に入りの商品がいろいろあるなか、以前より気になっていた予約販売の「福缶」を昨年初めて買うことができました。今年は抽選販売でしたが当選し無事に買えました。

福缶は、購入額(今年は2022円)と同額のギフトカードと日本の縁起物が缶詰にされたものです。可愛らしかったり面白かったりする縁起物が入っていて、両面で紹介されている封入チラシを見ているだけでも楽しいです。地域に根付いた日本文化に親しむきっかけにもなります。

震災復興の東北を応援する想いも込められ、東北4県の縁起物14種類を缶詰にして2012年の正月に販売をスタートした福缶は、今年で10周年を迎え、先日、銀座の「ATELIER MUJI GINZA」で福缶10周年企画「CREATIVE IMAGINATION」展が開催されました。近い場所なら是非立ち寄ってみたかったです。

さて、J-PlatPatで検索してみると「無印良品」のキーワードでヒットする商標は94件ありました。全て登録済みです。会社名「良品計画」で検索すると、商標224件、意匠368件、特許・実用新案40件と幅広く知財を活用していることが窺えます。

福缶と縁起物

写真は、昨年と今年の福缶に入っていた縁起物たちです。(2個ずつ購入)
左から京都市「京陶人形 小判 丑」、福島県いわき市「福太郎」、岡山県瀬戸内市「邑久張子 寅」、熊本県玉名郡「泥面子(4点)」です。
缶はペン立てにもなるし、毎年コレクションすることになりそうです♪(カカオ)

CREATIVE IMAGINATION 展| ATELIER MUJI | 無印良品

イヤホンを探して

  • 2022年02月16日
#商標】 【#意匠】 【#特許

先日、以前から使用していたイヤホンが壊れたため、新しいものを購入することにしました。前から気になっていたコードレスのものにしようと、はりきって家電量販店にいったところ、品数のあまりの多さと価格の幅に圧倒されてしまいました。あれこれ悩んだ末に、前とデザインが似ているものを購入したのですが、初期不良なのかBluetooth機能がうまく作動せず、電車内で音が漏れるという恥ずかしい思いをしました。それがトラウマとなり、結局コードが付いたものに買い換えたのですが、これが耳のサイズに合わず、何度も外れるので思い切ってまた新たにコードレスのものを購入しました。それが、こちら。

イヤホン

今回はあえて安価なものを選びましたが、大満足しています。音漏れもなく、耳にもフィットし、大変快適です。高価なものはもっと音が良いのかも知れませんが、慣れればそこまで気になりません。ワイヤレスの便利さに驚いています。

J-plat patで「ワイヤレス イヤホン」と検索したところ特許が194件と意匠が200件、商標が1件ありました。私が購入したものはありませんでしたが、こんな便利なものを発明した人に感謝して大事に使っていきたいと思います。(マリーゴールド)

ポカヨケ ~ うっかりミスを防ぐ工夫

  • 2022年01月20日
#商標】 【#実用新案】 【#特許

よく見るテレビ番組に、Eテレで放送されている「0655」と「2355」があります。
内容は日によって違うのですが、「ポカヨケ」について紹介されることがあります。「ポカヨケ」とは、工場などの製造ラインに設置される、作業ミスを防止する仕組みや装置のことです(Wikipediaより)。
うっかりミスをさす「ポカ」を防止するための、絶対に気付く仕組みである「ポカヨケ」は、トヨタ生産方式の基本概念のひとつとして有名かも知れません。日本国外でもそのまま「Poka-Yoke」と呼ばれることがあるそうです。

番組では、大きなタンクの中を掃除するために、デッキブラシを持って中に入る際、デッキブラシに紐をつなぎ、その紐をタンクの外に出しておくことで、デッキブラシの出し忘れを防ぐ「ポカヨケ」などが紹介されています。このようなちょっとした工夫で、大きなミスを防げるのです。

J-PlatPatで「ポカヨケ」を検索すると、34件の特許・実用新案と、10件の商標がヒットします。
工場の製造ラインに限らず、どんな仕事にもミスはつきものです。私も「ポカヨケ」で工夫しながら、日々の仕事をこなしたいと思います。(シスぞう)

ポカヨケ – Wikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%82%AB%E3%83%A8%E3%82%B1
Eテレ0655:https://www.nhk.jp/p/e0655/
Eテレ2355:https://www.nhk.jp/p/e2355/

書き初めの思い出

  • 2022年01月12日
#特許

スイマーです。
幼い頃通った書道教室では、書き初めには市販の墨汁ではなく墨を擦って墨液をつくっていました。
磨っても磨っても水っぽく、なかなか理想の濃度と粘りにはならず苦労をした憶えがあります。
容器から硯に注ぎすぐ使える墨汁の手軽さ有り難さ、毎年正月を迎えると感じていました。
その墨汁は1893年に特許がとられています。

墨 – Wikipedia
J-PlatPat 特明2108

生麺うまいまま製法

  • 2021年12月15日
#特許

 東洋水産株式会社の「マルちゃん正麺」は、麺が美味しくてお気に入りのインスタントラーメンの一つです。

マルちゃん正麺

 パッケージには「生麺うまいまま製法」と書かれており、裏面には特許番号が載っていました。

生麺うまいまま製法

 調べてみると、この特許は、早期審査で特許査定となっています。特許査定後、日清食品ホールディングス株式会社が請求人となり無効審判が請求されており、請求項1が無効、請求項2~10については審判請求が成り立たず権利確定となっています。また、本件に基づく分割出願が第4世代まで行われており、いずれも登録されています。さらに、日本出願を基礎出願としてPCT出願にて国際出願もされています。

 日頃なにげなく食べていたラーメンが、特許制度をフル活用して守られている技術に支えられていたと知ると、今まで以上に美味しく感じられるような気がしました。(マロン)

一年半前の特許出願

  • 2021年09月29日
#特許

 特許出願から一年半を経過すると公開公報が発行され、誰もが出願内容を知ることができるようになります。日本で初めて新型コロナウイルスの感染が確認されたのが2020年1月16日。その後、2020年1月後半から2月はコロナ禍の始まりの時期でした。ちょうどその頃の特許が最近公開されています。(2021年9月16日時点で、早期公開等の例外を除き、出願日が2020年3月6日頃までの特許出願が公開されています。)
 そこで、コロナ禍で多く用いられるようになった「三密」、「ソーシャルディスタンス」、「外出自粛」、「ステイホーム」、「不要不急」等の用語をいち早く記載した特許出願があるか調べてみましたが見つかりませんでした。出願から3、4か月で公開される実用新案公報の傾向から推測すると、コロナ関連用語が出願明細書に記載されるようになったのは、おそらく2020年4月頃の出願からだろうと思われます。

 では、2020年2月頃にどのような出願がされていたのかと検索画面を見ていたとき、偶然に目に入ったのが「株式会社ぐるなび」による、発明の名称が「情報処理システム、情報処理方法及びプログラム」等の出願でした。株式会社ぐるなびは、飲食店の予約やデリバリーの注文を受け付けるウェブサイト「ぐるなび」を運営している会社です。

 https://www.gnavi.co.jp/

 株式会社ぐるなびは、以前から情報処理関連の特許出願をコンスタントにしています。2017年~2019年の実績では、年70件程度、1か月平均5~6件程度の出願がされていました。それに対し、2020年1月23日から2月21日までの1か月間に前年平均の2倍に相当する12件の出願がされていたので気になりました。コロナとは直接関係無いかもしれませんが、何か戦略があったのでしょうか。コロナ禍の初期に各企業が様々な戦略を考えていたであろうことが、一年半後の今になって推し量られます。(コナン)

美味しさの技術

  • 2021年09月24日
#商標】 【#特許

 一正蒲鉾の「カリッこ」シリーズのお菓子が好きで、スーパーで売っていると、つい買ってしまいます。噛み応えのある堅めの食感で、ポリポリとついつい食べ進んでしまいます。いわし、えび、わかめ&ひじきの3種類がありますが、私はいわしがお気に入りです。

カリッこいわし

 裏面を見ると製法特許の特許番号が記載されていました。(特許第3816037号)

カリッこいわし

 魚の風味を生かしたカリカリ感のあるお菓子は、こうした技術によって支えられているのだと感じました。
 また、「カリッこいわし」や「カリッこ」は商標登録されています。

 この商品は、スーパーではお菓子コーナーではなく、かまぼこや魚肉ソーセージが売っているコーナーにあることも多いので、気になった方は探してみてください。(マロン)

Dynamic Random Access Memory (DRAM)

  • 2021年09月05日
#今日の発明】 【#特許

 今日、9月5日と関連の深い発明について紹介します。今回紹介するのは、アメリカ合衆国の電子工学者で発明家のロバート・デナード(Robert H. Dennard、1932.9.5~)が考案したDynamic Random Access Memory (DRAM)です。今日9月5日に、89歳の誕生日を迎えています。

 DRAMとは半導体メモリの一種です。放電すると情報が失われるため常にリフレッシュ(記憶保持動作)するための電力を消費することが欠点ですが、大容量かつ安価なため、コンピュータの主記憶装置、デジタルテレビ、デジタルカメラなどに広く使われています。
 現在ではコンピュータの主記憶装置はすべてDRAMになっています。近年では低消費電力に特化したDRAMも登場しています。

 私たちが毎日利用しているDRAMですが、これはデナードが1966年、IBMトーマス・J・ワトソン研究所で構想したものです。翌1967年には特許出願し、1968年に設定登録されました(US3387286A)。デナードは京都賞も受賞しています(2013年)。

 ちなみにトーマス・J・ワトソン研究所とはIBMの研究部門です。デナード以外にも、数学のブノワ・マンデルブロ、物理学の江崎玲於奈など数々の著名な科学者が在籍したことで知られています。

関連リンク:ロバート・デナード – Wikipedia

(blink)

地元のお酒 半田郷

  • 2021年08月18日
#商標】 【#実用新案】 【#意匠】 【#特許

先日、気になる広告を発見しました。「おかげさまで、全米第一位」の大きな文字に引き付けられ、よく見ると、アメリカの日本酒コンクールでグランプリを受賞したお酒ということでアピールされていました。

中埜酒造國盛半田郷

近所のスーパーに置いてあるか確認したところ、運良く購入出来ました。

中埜酒造國盛半田郷

暑い日によく冷えた日本酒を飲むのは最高です。さっぱりしたそうめんと一緒に食べて、夏を感じました。重すぎず軽すぎず、バランスの取れた美味しいお酒でした。この半田郷を製造した中埜酒造株式会社をJ-Plat Patで検索したところ、特許と実用新案が合計で6件、意匠1件、また半田郷を含め商標が207件出願されていました。商標件数が圧倒的に多く、ブランド力を高めていく戦略で事業展開をされているのかな、と思いました。

中埜酒造株式会社HP内 半田郷ページ:
旬を肴に、酒を酌む『半田郷』|中埜酒造株式会社 (nakanoshuzou.jp)

地元にはまだ知られていない美味しい物がたくさんあるのだなぁ、と少しわくわくした気分になりました。(マリーゴールド)

樹脂製のアクセサリー

  • 2021年07月21日
#特許

長年の友人がUVレジンでアクセサリーをつくっています。
UVレジンとは紫外線で固まる特殊な樹脂液です。
好きな型に流し込んだUVレジン液の中に好きな小物を入れたり、UVレジン液そのものを着色した後、紫外線を当てて硬化させオリジナルのアクセサリーに仕上げます。

ひとくちにレジン液といっても、調べてみると固まりやすさや内包物への馴染みやすさ、丈夫さなど製造会社によってさまざまな技術があり製法特許も申請されています。
街の雑貨店や文具店などにいろいろな作成キットが売られていて目にする事もあると思いますが、簡単に作れるからこそ作成者のセンスが物を言う、なかなか奥の深い世界だなと感じます。
(スイマー)