今日(9月20日)と関連の深い発明についてご紹介するこのシリーズ。今回は「邦文(和文)タイプライター」です。
邦文(和文)タイプライターを発明した発明家・実業家の杉本京太氏は、1882年の今日、岡山県で生まれ、1915年(大正4年)に邦文(和文)タイプライターを発明し、「特許第27877号タイプライター」を取得しています。
1917年には、日本タイプライター株式会社(現キヤノンセミコンダクターエクィップメント株式会社)を大谷仁兵衛氏、杉本甚之助氏とともに創立しています。
英文タイプライターでは、QWERTY配列のキーを打鍵することで活字を紙に打ち付けます。この配列は、今日のコンピューターのキーボードに採用されているものと同じです。
しかし、日本語の文字数は膨大なため、使用頻度を考慮して選んだ2,400字の活字を独自の配列で並べ、前後左右に稼働するバーで選択してつまみ上げ、紙に打ち付ける機構を開発しています。
1980年代に日本語ワードプロセッサーが普及するまで使用されていましたが、日本語独特の特徴から、開発するのは大変なことだったでしょうし、印字できる文字が限られたり、高速でタイプすることが難しかったり、当時のいろいろな苦労が容易に想像できます。同時に、現在使われている日本語変換のありがたみも感じます。
杉本京太氏は、1985年に特許制度制定百周年を記念して選出された、日本の十大発明家の一人になっています。(シスぞう)
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※画像はWikipediaより「小型邦文タイプライターSH-280」(日本タイプライター株式会社製造)
・杉本京太:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%89%E6%9C%AC%E4%BA%AC%E5%A4%AA
・十大発明家:https://www.jpo.go.jp/seido/rekishi/judai.htm