今日(10月20日)と関連の深い発明について紹介します。今回紹介するのは、まるでチェンバロのような二段鍵盤を備えたピアノ「エマヌエル・モール式ピアノフォルテ」です。
1931年の今日は、ハンガリーの作曲家・ピアニスト・楽器発明家であるエマヌエル・モール(Emánuel Moór)が亡くなった日です。モールは5つのオペラや8つの交響曲などを遺した作曲家ですが、楽器の発明でも知られ、中でも二段鍵盤ピアノが有名です。
モール式ピアノは、片手で2オクターブの音程を掴めるように、鍵盤を上下2段に重ねたものです。私も若い頃ピアノを習っていましたが、確かに片手で2オクターブ幅の和音を出せれば、表現の幅がぐっと広がりそうな気がします。モールは欧米で行った演奏旅行で積極的にモール式ピアノを用いて普及に努めたとのこと。
さらに調べてみたところ、二段鍵盤ピアノに関する記事を見つけました。その記事にはピアノという楽器の発達段階でさまざまな変形ピアノが開発されては消えていった経緯がコンパクトに紹介されています。
普段、楽器を発明として捉えることは少ないと思いますが、楽器もまた、まぎれもなく発明の歴史、技術史の一部なのだなと感じました。(blink)