カーボンニュートラルの特許出願

  • 2022年06月15日

#特許

 2020年10月26日、日本の菅首相(当時)は、国会の所信表明演説で「2050年までにカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」と宣言しました。この宣言は経団連にも波及しました。では、この宣言に伴ってカーボンニュートラルに関する特許出願が急増したのか検証しようと、2020年10月から1年半が経過した今、公開公報を調べてみました。
 特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)にて、明細書に「カーボンニュートラル」の言葉が含まれる公報の件数を出願年毎に検索したところ、下のような結果が得られました(2022年5月31日現在)。

カーボンニュートラルの特許出願

 既に2001年には、明細書に「カーボンニュートラル」という言葉を記載した出願がされていました。例えば特開2003-129058に、「特にバイオマスはカーボンニュートラルであり、地球温暖化防止京都会議(COP3)での国際公約を達成する意味でも積極的に使用して石油、石炭等を代替すべき資源であるといえる。」と記載されています。1997年12月の京都議定書をきっかけとして、地球温暖化や気候変動に対する関心が高まってきたことを反映しているように思われます。
 その後、「カーボンニュートラル」という言葉を記載した出願件数は増加しますが、2009年(コペンハーゲンでCOP15が開催された年)をピークとして減少し、2015年頃からはほぼ横這い傾向にあります。ちなみに2015年のCOP21では各加盟国の削減目標を定めたパリ協定が採択されました。冒頭に紹介した菅首相の宣言があった2020年10月末から11月前半の段階では、出願の増加傾向は特にみられませんでした。
 将来の地球環境のため、カーボンニュートラル関連の発明が数多く創出されることを願っています。(コナン)

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