富士山は一瞬 ~新幹線の車窓に学ぶ、知財の初動~

  • 2026年02月25日
#商標】 【#意匠】 【#特許】 【#知的財産

 こんにちは、ヒロです。
 先日、東京出張へ向かう新幹線の車窓から富士山を撮りました。見える時間は意外と短く、流れる建物の切れ目を逃さないように、「ここだ」と思った瞬間にシャッターを切る。ほんの一瞬の差で、写る景色も印象も大きく変わります。

富士山

 知財の世界でも、この「初動」が結果を左右します。新商品や新サービスは、公開した瞬間から模倣リスクが一気に高まります。同時に、後から取り得る保護の選択肢(=“守れる範囲”)が狭まることがあります。
 たとえば技術(特許)やデザイン(意匠)は、新規性の観点から「いつ公表したか」が重要です。ネーミング(商標)も、原則として早く動いた方が有利になりやすい分野です。SNSでの予告投稿、ECでの先行掲載、展示会での“チラ見せ”――その一歩が、後からの出願や交渉を難しくしてしまうことがあります。
 実際、「発売前にインスタで反応を見ていたら、翌月には似た商品が出ていた」という話は珍しくありません。公表後でも救済制度(いわゆる例外規定)が用意されている分野(特許・意匠)もありますが、要件や期限があり、万能ではありません。だからこそ、公開前に出願の検討・準備を進めることが、費用対効果の高いリスク管理になります。

 車窓の富士山は一瞬で過ぎ去りますが、事業(アイデア、デザイン、ネーミング)の「公開」はネット上に残り、公衆の目に触れ続けます。思いついたら、まず“守る段取り”を。早めに動けば、権利の取り方や公開の進め方を“設計”できます。
 知財に関するご相談(特許・意匠・商標の初動確認など)は、弊所お問い合わせフォームよりお気軽にどうぞ。

ゴッホ展

  • 2026年02月18日
#商標】 【#著作権

先日、愛知県美術館で開催中の「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」に行ってきました。

ゴッホ展

印象派の絵画が好きで、モネやルノワールなどの展覧会があると足しげく通っているのですが、最近はデジタルアートを取り入れた没入体験型の展覧会が増えているように感じます。
ゴッホやモネ、ルノワールは死後70年経過しているため著作権は消滅しておりパブリックドメインになっていますが、それら作品の同一性を損なわない範囲で動画や3Dに複製されていて、まるでそれら絵の世界に自分が身を置いたような不思議な体験が得られます。

ゴッホ展

ゴッホ展

今回のゴッホ展では、絵画だけでなく手紙も公開され、ゴッホとその家族がどのような関係であったかや、「ゴッホ」がどのようにして世界的に著名な画家になったかについて物語をもって紹介されています。その物語を理解し、大型スクリーンに映し出される有名絵画を見て回ることで、まるで映画をみているように、絵のストーリーを感じられます。
10年程前は展覧会というと時代や画家ごとに分類された部屋に絵画とその紹介文が展示されるというのが通常でした。技術の進歩で絵の世界をより近く感じられるように進化していますね。

ゴッホ展

ちなみに、「ゴッホ」という名称を商標出願しても公序良俗違反(故人の著名な氏名を無断で使用し、不利益を与えること等)で登録される可能性は低いようです。(カモミール)

ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢 | 展覧会 | 愛知県美術館

繋ぎ留めるもの

  • 2026年02月10日
#発明

スイマーです。立春は過ぎましたが寒い日が続きますね。
冬になると我が家ではいろいろなところで安全ピンが活躍します。用途は防寒で掛布団にふかふかタオル、そして衣類同士を繋いで留めています。
さてこの安全ピン、歴史はかなり古く紀元前14世紀ミケーネ文明まで遡るようで、紀元前13世紀には現行とほぼ変わらない形になったようです。
しかし使用が主に宝飾用だった為でしょうか、時代と文明の移り変わりの中、次第に忘れ去られてしまい、復活するのはなんと1849年。アメリカの発明家のウォルター・ハントにより再発明されました。

安全ピン

その後工夫や改良がなされ今も便利な生活用具となっている安全ピン。
今、この物と物とを「繋ぎ留めるもの」はその形と作用から反骨を表すもの、連帯を示すものとしての役割も負っているようです。

安全ピン – Wikipedia

Fab 4

  • 2026年02月04日
#著作権

本日2月4日(Feb.4)は、ある偉大なアーティストの愛称「Fabulous Four」にちなみ、そのアーティストの記念日とされています。

そのアーティストとは「ビートルズ」

今から60年以上前にデビューし、1970年に事実上解散するまで多くの楽曲いわゆる著作物を生み出してきました。活動期に発表された自作曲は、すべてメンバーが作詞作曲しており、最も多いクレジットは、ジョン・レノンとポール・マッカートニーとの共同名義である「レノン=マッカートニー」となっています。

レノン=マッカートニー作品は、今もなお世界中の人々を魅了し、影響を与えて続けています。その一方、レノン=マッカートニー作品の著作権は、当事者間に長きに渡る金銭的な問題を生じさせることになります。

これは、最初にレノン=マッカートニー作品の著作権を管理する音楽出版社「ノーザン・ソングス社」を設立した際、ジョンやポールらが著作権を十分に理解していない状態で、同社と契約を締結したことに起因するとされています。

興味のある方は以下の本に詳しく書かれていますので、是非。(p)
ノーザン・ソングス~誰がビートルズの林檎をかじったのか | シンコーミュージック・エンタテイメント | 楽譜[スコア]・音楽書籍・雑誌の出版社

引用リンク
ビートルズ – Wikipedia
レノン=マッカートニー – Wikipedia

では最後に、みんな大好き変拍子を置いておきます。