【#今日の発明】
本日(2025年5月12日)と関連の深い発明について紹介します。今回紹介するのは「修正液」です。
5月12日は、修正液の発案者として知られるベット・ネスミス・グレアム(1924年3月23日-1980年5月12日)の命日です。
1950年代のアメリカでは、タイプライターが普及していました。しかし、いったんタイプミスをしてしまうと、最初から打ち直さなければならなくなり、大変な手間がかかるため、タイプミスを簡単に修正できる方法が求められていました。
タイピストであったネスミスは、銀行の窓に画家が絵付けする作業を見ていたときに、タイプ紙と同じ色で塗りつぶすことを思いついたといわれています。テンペラ画用の絵の具を混ぜて水彩ブラシで塗ると、上司がタイプミスに気付かないほどうまく修正できることを発見し、マニキュアボトルに入れて使い始めました。これが職場のタイピスト仲間の間で評判となり、1958年には、起業して「リキッドペーパー」の名で知られる製品の販売を始めました。
これが端緒となり、修正液は全世界に普及しました。その後、日本でもさかんに改良されるようになり、今では修正テープ型の製品が広く用いられているのは周知の通りです。この辺りの事情がコンパクトにまとめられた記事をみつけましたので紹介します。
ネスミスはまた、これまで見過ごされてきた顕著な活躍をした人物を再評価する試みの一環として、後年になってニューヨークタイムズに追悼記事が掲載されるなどしたほか、米国特許商標庁USPTOにも長文の顕彰記事が掲載されています。(blink)