チキンラーメン

  • 2020年08月25日

#今日の発明】 【#商標】 【#特許

今日8月25日は、チキンラーメン誕生の日、即席ラーメン記念日です。
日清食品の創業者である安藤百福によって発明された、世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」は、1958年8月25日に販売が開始されました。

当初は、高い価格設定だったため、販売が振るわなかったようですが、1960年代初めに類似品や模倣品が出回るようになると、商標や特許登録により、販売差し止めを求める裁判を起こすなどしてブランドの維持に努めました。そして同時に、取得した特許の使用許諾を行ったことが、2018年から2019年に放送された、NHK朝の連続ドラマ「まんぷく」でも描かれていました。

J-PlatPatの簡易検索で、「チキンラーメン」をキーワードに検索すると、2件の特許と16件の商標がヒットします。そのほか「インスタントラーメン」、「即席麺」などのキーワードでも、調べてみてください。(シスぞう)

J-Platpat
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/
Wikipedia:安藤百福
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E8%97%A4%E7%99%BE%E7%A6%8F
Wikipedia:チキンラーメン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3

乗り物酔い防止メガネ

  • 2020年02月05日

#今日の発明】 【#特許

2月5日は、フランスの自動車メーカー、シトロエン社の創業者である実業家、アンドレ・シトロエンの誕生日です。1878年に生まれた彼は、1919年にシトロエン自動車会社を設立しています。

シトロエンというと、乗り物酔いを防止するメガネ「SEETROËN(シートロエン)」を発売したことで話題になりました。このメガネは、南フランスのスタートアップ企業、ボーディング・リングが開発した特許取得済の技術を採用しています。レンズはなく、フレーム内の青い液体で再現される水平線を常に捉えることで、薬に頼らず乗り物酔いを解消できるそうです。

SEETROËN

その独特な外観は、掛けるのをためらわせるかも知れませんが、有効率95%とも言われていますので、乗り物酔いにお困りの方は、思い切って試してみては如何でしょうか。(シスぞう)

※画像は公式サイトより

シトロエン公式サイト https://www.citroen.jp/seetroen/
アンドレ・シトロエン(Wikipedia) https://ja.wikipedia.org/wiki/アンドレ・シトロエン

東洋のエジソン

  • 2019年10月16日

#今日の発明

10月16日は、日本の発明家である田中久重の誕生日です。
江戸時代後期から明治にかけて活躍し、のちの東芝となる田中製造所を明治8年に設立したことで知られています。
「東洋のエジソン」との異名を持ち、折りたたみ式の懐中燭台や万年時計を考案したほか、当時流行していた「からくり人形」の新しい仕掛けを次々と考案したことから「からくり儀右衛門」とも呼ばれ、現存する「弓曳童子」と「文字書き人形」は、からくり人形の最高傑作といわれています。
2体ある「弓曳童子」のうち1体は、愛知県名古屋市にあるトヨタ産業技術記念館によって所蔵されています。
アメリカにあった「文字書き人形」は、平成17年に開催された、「愛・地球博(愛知万博)」で展示されました。(シスぞう)

文字書き人形
Wikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/田中久重

今日の発明 ~圧力釜~

  • 2019年08月22日

#今日の発明

 今日(8月22日)と関連の深い発明について紹介します。今回紹介するのは、圧力釜(圧力鍋、Pressure cooker)です。

 圧力釜というと、私が子供の頃、母がよく、玄米を炊くのに使っていたことを思い出します。この圧力鍋を発明したのが、フランスの物理学者であり発明家のドニ・パパンです。パパンは圧力調理器の発明者ですが、蒸気機関の先駆者としても知られています。

 ドニ・パパン(Denis Papin)は1647年の今日(8月22日)、フランス中部の都市ブロワで生まれました。いったんは医者になったものの、数学や力学への興味が捨てきれず研究生活に入ります。その後はイギリスにわたり、1679年(今から340年前)、蒸気圧を利用した調理器を発明しました。

 もっともこれは、調理器というよりも調理設備というべき大きなものだったようです。以後250年間、圧力調理器は、このような業務用サイズのままだったのです。
 その後、1938年になって、アメリカのアルフレッド・ビッシャー(Alfred Vischer)が家庭用の圧力釜を特許出願し、大戦後はアメリカのライフスタイルとともに全世界に普及しました。
 一方、日本では、これとは全く別の流れで圧力釜が普及したようです。というのも、日本では戦前から玄米食が推奨され、玄米を柔らかく炊ける圧力釜が国産化されていたからです。

 大戦時は戦火を交えた両国ですが、経緯は異なっても、同じように圧力釜が普及したというのが興味深いところです。(blink)

詳しくは、以下のリンク等を参照して下さい。
1)ドニ・パパン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%8B%E3%83%BB%E3%83%91%E3%83%91%E3%83%B3
2)圧力鍋
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%A7%E5%8A%9B%E9%8D%8B

ロールフィルム

  • 2019年07月12日

#今日の発明

7月12日は、アメリカの実業家でイーストマン・コダック創業者である「ジョージ・イーストマン」の誕生日です。
写真撮影に使用する「ロールフィルム」を彼が発明したことにより、カメラへの1回の装填で複数枚の撮影が可能になり、写真フィルムの主流となりました。

近年では、写真撮影はデジタル化が進み、カメラはとても身近な存在になっています。その反面、フィルム式カメラは少なくなりましたが、主にフィルム式カメラを知らない世代によるレンズ付きフィルム(いわゆる使い捨てカメラ)での撮影ブームが起きるなど、フィルムならではの独特の味わいから、根強い人気もあるようです。(シスぞう)


帰属表示:Wolfgang EckertによるPixabayからの画像

Wikipedia:ジョージ・イーストマン

今日の発明~水銀温度計

  • 2019年05月14日

#今日の発明

 今日(5月14日)と関連の深い発明について紹介します。今回紹介するのは、水銀温度計です。

 一昔前は、体温計や温度計といえば、家庭でも学校でも、水銀温度計を使っていたものです。皆さんのご家庭でも、まだ使われているかもしれません。この水銀温度計を発明したのが、ドイツ人の物理学者、ファーレンハイトです。これにちなんで5月14日は「温度計の日」となっています。

 ガブリエル・ダニエル・ファーレンハイト(Gabriel Daniel Fahrenheit)は、333年前(1686年)の今日、ポーランド・リトアニア共和国のポーランド王領プロイセンのグダニスク(現在ポーランド領)で生まれました。
 ファーレンハイトは、1724年、精度が低かった当時の温度計を改良し、高純度水銀を使用することによって精度を高めました。さらに、液体の種類によって沸点が異なること、沸点が大気圧によって変動することなどを発見したほか、温度単位の華氏(ファーレンハイト度)に名を残したことでも有名です。

 有機水銀による健康被害が広く知られるようになってからは、世界的に水銀に対する規制が強化され(注)、また電子体温計などの代替技術が普及するなどした結果、水銀温度計は徐々に使われなくなってきており、歴史的役割を終えつつあるといえそうです。とはいえ、発表されてから優に300年近くも、科学の発展に貢献した重要な技術であることはいうまでもありません。

注:2013年、国際条約「水銀に関する水俣条約」が成立し、水銀製品は2020年以降、製造・輸出入が禁止となります。日本は提唱国でもあり、2016年に批准を完了しています。現在使用中のものは引き続き使用できますが、廃棄する際は注意が必要です。

詳しくは、以下のリンク等を参照して下さい。
1)ファーレンハイトについて:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%96%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%88
2)水銀に関する水俣条約:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E9%8A%80%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%B0%B4%E4%BF%A3%E6%9D%A1%E7%B4%84

飛行機の父

  • 2019年04月02日

#今日の発明

4月2日は、発明家クレマン・アデールの誕生日です。クレマン・アデールは、1841年4月2日、フランスで生まれました。

日本では馴染みがないかも知れませんが、蒸気機関を積んだ飛行機を製作し、1890年10月9日には、約50mの飛行に成功したとされています。これは、1903年12月17日のライト兄弟による有人飛行記録より13年も前のことです。

このことから、フランスでは飛行機の父と呼ばれているそうで、「飛行機」を意味するフランス語の「avion(アヴィヨン)」は、彼の試作機の名に由来します。(シスぞう)

Avion III 20050711

写真はアヴィオンIII号(Wikipediaより)
Wikipedia(クレマン・アデール):https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%AB

グッドイヤー

  • 2018年12月29日

#今日の発明

12月29日は、発明家チャールズ・グッドイヤーの誕生日です。チャールズ・グッドイヤーは、1800年12月29日、アメリカ合衆国で生まれました。

彼の名前から察しがつきますが、ゴムの加硫法を発明したことで知られています。ただし、タイヤメーカーのグッドイヤー社は、彼にちなんで命名されていいますが、グッドイヤー本人や一族と、法的・資本的な関係はないそうです。

当時、新素材だったゴムを用いた製品は、冬は硬くなり、夏は柔らかくなるように、温度に影響されやすい性質がありました。彼が、ゴムに硫黄などを加えて加熱する工程により、耐熱性を持たせる加硫法を発見したのは1839年のことですが、資金不足による極貧生活や、有毒ガスによる健康被害、度重なる特許侵害に対する裁判など、波乱の人生だったようです。

今では、産業用素材として大変便利に利用されていますが、自動車タイヤはもちろんのこと、当たり前のように身の回りに多くのゴム製品が溢れているのは、加硫法によりゴム産業の発展が始まったからなのです。(シスぞう)

Wikipedia:チャールズ・グッドイヤー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%83%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC

今日の発明~邦文(和文)タイプライター

  • 2018年09月20日

#今日の発明

今日(9月20日)と関連の深い発明についてご紹介するこのシリーズ。今回は「邦文(和文)タイプライター」です。

邦文(和文)タイプライターを発明した発明家・実業家の杉本京太氏は、1882年の今日、岡山県で生まれ、1915年(大正4年)に邦文(和文)タイプライターを発明し、「特許第27877号タイプライター」を取得しています。
1917年には、日本タイプライター株式会社(現キヤノンセミコンダクターエクィップメント株式会社)を大谷仁兵衛氏、杉本甚之助氏とともに創立しています。

英文タイプライターでは、QWERTY配列のキーを打鍵することで活字を紙に打ち付けます。この配列は、今日のコンピューターのキーボードに採用されているものと同じです。
しかし、日本語の文字数は膨大なため、使用頻度を考慮して選んだ2,400字の活字を独自の配列で並べ、前後左右に稼働するバーで選択してつまみ上げ、紙に打ち付ける機構を開発しています。

1980年代に日本語ワードプロセッサーが普及するまで使用されていましたが、日本語独特の特徴から、開発するのは大変なことだったでしょうし、印字できる文字が限られたり、高速でタイプすることが難しかったり、当時のいろいろな苦労が容易に想像できます。同時に、現在使われている日本語変換のありがたみも感じます。

杉本京太氏は、1985年に特許制度制定百周年を記念して選出された、日本の十大発明家の一人になっています。(シスぞう)


By miyamiya‘s file, CC 表示 3.0, Link
※画像はWikipediaより「小型邦文タイプライターSH-280」(日本タイプライター株式会社製造)

・杉本京太:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%89%E6%9C%AC%E4%BA%AC%E5%A4%AA
・十大発明家:https://www.jpo.go.jp/seido/rekishi/judai.htm

今日の発明~ATM

  • 2018年06月23日

#今日の発明

今日(6月23日)と関連の深い発明についてご紹介するこのシリーズ。今回は「ATM」(automatic teller machine=現金自動預け払い機)です。

ATMを発明したスコットランド人発明家のジョン・エイドリアン・シェパード=バロン(John Adrian Shepherd-Barron)は、1925年の今日、インドで生まれました。
彼は、チョコレートの自動販売機を見て、いつでも紙幣をおろせるセルフサービスの機械を思いついたそうです。
ATMの1号機が設置されたのは1967年6月27日だそうで、今から50年以上も前だということに驚きます。

その後、ATMには預け入れや引き出し以外にも様々な機能が付加され、利用者認証で4桁の暗証番号と共に利用する磁気カードが、ICカードになりつつあるだけでなく、手のひらや指の静脈による生体認証を用いるものが登場するなど、進化を遂げています。

買い物で現金を扱う機会は減る方向にありますが、ATMは銀行だけでなく、駅やコンビニなどにも設置されていることもあり、便利なATMにはまだまだお世話になりそうです。(シスぞう)

・ジョン・シェパード=バロン:http://bit.ly/2JmH7Ge